StockSunでコンテンツマーケティングやSEO領域を中心に支援している山崎翔太朗です。「BtoB領域でコンテンツマーケティングは有効なのか?」「BtoBコンテンツマーケティングの進め方がわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
結論からいうとコンテンツマーケティングは、BtoB企業にぴったりな施策です。ただし、正しく運用しなければ期待した効果が得られず、リソースをムダにしてしまう可能性もあります。
100社以上のコンテンツマーケティングに携わった経験から、コンテンツマーケティングがBtoB企業に向いている理由を解説します。私が担当したBtoB領域のコンテンツマーケティングの成功事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
本記事のサマリ
山崎翔太朗
BtoBマーケティングはユーザーの悩みが深く、コンテンツマーケティングと相性の良い業界です。しかし成果が出るための初期設計や導線設計にはコツがあります。BtoB領域のコンテンツマーケティングで成果が出ずにお困りの方は、ぜひ私までご相談ください。
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目次
BtoB企業にコンテンツマーケティングが向いている理由は以下の通りです。
それぞれ解説します。
コンテンツマーケティングでは、オフラインでリーチできなかった新規顧客へのアプローチが可能です。近年ではインターネットでの情報収集が主流であるため、商品の魅力や得られるメリットなどをコンテンツとして配信することで、早期検討段階の新規顧客の開拓につながります。
BtoBの領域では商品が高額になりやすく、担当者と決済者が異なることも多いです。そのため、商品やサービスを購入する際は、情報収集や比較検討に時間がかかりやすい傾向にあります。
これまでのBtoBの新規顧客の開拓方法は、見込み客への訪問営業やDM、展示会などオフラインでの接触が主流でした。オフライン接触は顧客が興味を持って行動を起こしてくれていないとリーチできませんでした。
しかし、コンテンツマーケティングを導入することで、これまでオフラインではリーチできなかった情報収集を始めた層などへ効率よくアプローチができます。
質の高いコンテンツは一度Web上に配信されると、継続して利益を生み出してくれる資産になります。
Web上に配信したコンテンツは、投稿者の意思で削除しない限りは基本的に消えることはありません。
そのため、掲載が止まれば流入がなくなる広告とは異なり、作成したコンテンツからは継続的な効果が見込めます。
BtoB領域の広告は、BtoCと比べて単価が高くなりやすく、競争が高まるごとにCPA(顧客獲得単価)が上昇していきます。コンテンツマーケティングがうまく軌道に乗れば、広告に依存せずに集客できるためCPAの削減が可能です。
また、作ったコンテンツに手を加えて別チャネルに投稿する手法を使えば、コストや労力を押さえつつさらなる認知の拡大を狙えます。
具体的な例は以下の通りです。
コンテンツマーケティングを導入することで、営業活動の一部を効率化できる点もメリットです。
コンテンツマーケティングでは、新規顧客の獲得や見込み客の育成など、従来の営業部が担っていた業務に対応できるようになります。
見込み顧客獲得などをコンテンツが代わりに行ってくれることで、営業部はクロージングやアップセルなどの売上に直結する業務に集中できます。
営業リソースは限られているため、売上に直結するコアな業務に集中できれば、全体の成果向上につながるでしょう。
そもそもコンテンツマーケティングとはどういった手法かは、以下の記事で紹介しています。
参考:コンテンツマーケティングとは?メリットから成功事例までプロが解説
BtoBコンテンツマーケティングの具体的な進め方は、以下の通りです。
それぞれ解説します。
BtoB領域でコンテンツマーケティングを進める際は、まず目的の設定を行いましょう。
コンテンツマーケティングでは、自社のどのような課題を解決したいのかを明確にしておく必要があります。リードを獲得したい、顧客の教育を実施したいなど、コンテンツマーケティングでどんな目的を達成したいか設定してください。
ただし、コンテンツマーケティングは、すべてのジャンルで利用できるわけではありません。
ターゲットが数社しかないようなニッチなジャンルは、相性が良くない場合もあります。
必ずしもコンテンツマーケティングが効果的であるとは限らないため、自社の業界や市場に合わせたマーケティングが必要です。
続いて、コンテンツマーケティングでターゲットとなるペルソナ設定を行いましょう。
通常のコンテンツマーケティングではペルソナは個人の悩みを捉えるのが目的ですが、BtoBの場合は、決裁権や部門間の調整といった要素も含めて設定する必要があります。
一般的にペルソナ設定をする際は、以下のような項目を設定します。
BtoBのペルソナを設定する際は、加えて以下のような項目も設定しましょう。
BtoBのペルソナ設定をする際は、企業と個人の2つの要素を含めてペルソナ設定することが大切です。
続いてコンテンツ設計を行いましょう。
コンテンツマーケティングを行うときは、顧客が購買に至るまでの道筋(カスタマージャーニー)を立て、段階に合わせたコンテンツの提供が必要になります。
カスタマージャーニーマップを作成しておけば、顧客の比較検討フェーズに合わせたコンテンツでタッチポイントを作れます。
顧客の行動段階にあわせたコンテンツの具体例は以下の通りです。
情報収集中の顧客 | 商品やサービスを導入するメリットや悩みを解決できるコラム記事 |
購入を検討している顧客 | 商品やサービスの情報を伝えるホワイトペーパーコンテンツ |
上記のようにコンテンツ設計をする際は、カスタマージャーニーにもとづいてふさわしいコンテンツを設定しましょう。
コンテンツマーケティングを導入する際は、目標となるKPIを設定しておきましょう。コンテンツマーケティングがシミュレーション通りに進むことは稀で、事前にKPIを設定しておかないとどこが原因で進捗が滞っているか特定できません。
たとえば、リード獲得を目的とする場合は、セッション数やお問い合わせフォームへの遷移数、お問い合わせ数、ホワイトペーパーのダウンロード数などをKPIに設定しましょう。
コンテンツマーケティングにおけるKPIの設定方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:コンテンツマーケティングのKPIとは?設定手順・具体例・運用のコツを解説
ここまでの下準備が整ったら、いよいよコンテンツ制作を始めましょう。
コンテンツ制作を行う際は、自社の知識やノウハウを惜しみなく投下し、質の高いコンテンツを制作しましょう。
質の低いコンテンツはユーザーニーズを満たせないだけではなく、検索順位も上げにくいため、労力と時間がムダになる可能性が高いです。
また、質の高いコンテンツを継続的に配信していく必要があるため、十分なリソースを確保しておかなければなりません。
山崎翔太朗
コンテンツの制作は想像以上にリソースを要します。そのうえ、SEOであれSNSであれ競合性は高まっているため、ノウハウも必要です。おすすめなのは制作まで支援できる業者に外注し、コアな部分は自社で対応することです。山崎チームはコンテンツ制作体制もご用意しているので、全工程の支援が可能なのが強みです。
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コンテンツを作成し配信したあとは、コンテンツがどのような効果をもたらしたかを測定します。
配信直後は検索順位やアクセス数も低いため、コンテンツを配信してから3ヶ月後くらいに効果測定を行うとよいでしょう。
効果測定を行う際は、以下のようなツールの使用をおすすめします。
PV数・直帰率・遷移率を測定する場合 | アクセス解析ツール ・Google Analytics |
検索順位を測定する場合 | 検索順位チェックツール ・GRC ・Rank Tracker |
読了率を測定する場合 | ヒートマップツール ・Crality |
上記のようなツールを使用し、定期的に効果を測定しましょう。
効果測定を行い、思うような結果が出ていない場合は、コンテンツを分析し改善する必要があります。
たとえば、アクセス数が伸びない記事コンテンツの場合は、SEO対策の見直しや記事内容のリライトが必要です。
他にも遷移率が低い場合は内部リンクの見直しを行い、読了率が低い場合はコンテンツの見直しなどの改善が必要です。
定期的な効果測定と改善を繰り返し、より質の高いコンテンツを提供していきましょう。
コンテンツマーケティングの導入手順は、以下の記事で解説しています。
参考:コンテンツマーケティングの導入手順10ステップ|注意点やBtoBでの成功事例も紹介
ここでは、StockSunの山崎が担当した「エンジニア人材紹介」を行うBtoBコンテンツマーケティングの成功事例を紹介します。
実際に出た成果は下記の通りです。
詳細は以下のYouTubeをご覧ください。
この事例を踏まえたBtoBコンテンツマーケティングを成功させるポイントは以下の3つです。
それぞれ解説します。
BtoBのコンテンツマーケティングにおいては、顧客の潜在ニーズを満たすキーワード選定が重要です。
BtoBの場合は、顕在ニーズがはっきりしているパターンが多く、顕在キーワードの種類は多くありません。
ライバル企業も少ない顕在キーワードのコンテンツを作り込むため、競合性が非常に高くなってしまいがちです。
そのため、選択肢の多い潜在キーワードの選定が重要になってきます。
潜在的な悩みからどのような導線設計をするかや、その後どう購買に進んでもらうかの戦略が描ければ、潜在キーワードは競合性が低く費用対効果が良い記事を作成できます。
コンテンツマーケティングを運用する際は、すべてを外注するのではなく一部の業務を自社で担保することで、コストを抑えられます。
たとえば記事コンテンツの作成なら、ライターの専門性にこだわらず採用ハードルを下げ、専門的な部分のチェックやフィードバックは自社で担保するとよいでしょう。
BtoBの領域は専門性が高いため、ライターに専門知識を求めると単価も高くなりやすいです。ライター向けの資料や講習会を開くなどすれば、専門性を下げて採用ハードルを下げられます。
採用ハードルを下げてコストを抑えつつ、自社独自のノウハウを盛り込むことで、コンテンツの競合優位性にもつながるでしょう。
ご紹介した事例でも、クライアントさまにエンジニアとしての専門的な内容の監修をお願いすることで、コストを抑えながら質の高い記事作成に成功しました。
コンテンツマーケティングを運用する際は、コンバージョン設計までしておかなければマネタイズができません。決済までの流れが長期に渡るBtoB領域では、一層コンバージョン設計に注意する必要があります。
コンバージョンにつなげるためのコツは、営業担当や顧客担当といった実際の顧客の悩みに直接触れている人の話を聞くことです。理想は直接お客様の話を聞けるのがベストでしょう。
顧客の悩みを解決できる良質なコンテンツを提供してこそ、顧客は自社への興味関心をもってくれます。自社のサービスはどんな悩みに強みをもつか、といった要素をコンテンツに落とし込むことで、コンバージョン率は高まります。
コンテンツマーケティングは、情報収集期間が長く、悩みの深いBtoB企業と相性のいいマーケティング手法です。
オフラインで接触できなかった見込み顧客に早期から接触できるうえ、資産性も高いです。見込み顧客獲得が軌道に乗れば、限られた営業リソースをクロージングなど、売上につながる業務に回せるようになります。
BtoB領域でコンテンツマーケティングを導入しようと検討している方は、今回紹介した進め方やポイントを参考にしてみてください。
山崎翔太朗
BtoB領域では、コンバージョンまでを含めた設計が重要になってきます。山崎チームでは、戦略設計からコンテンツ制作までご支援が可能です。これまで100社以上のコンテンツマーケティングを支援した経験から、成果につながる戦略をご提案させていただきます。
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