近年、企業のマーケティング施策としてYouTubeの活用が活発化しています。特に、長尺動画は、商品やサービスの詳細な説明や、専門的な知識の共有に適しています。
しかし、YouTubeで長尺動画を制作・運用する際には、個人向けやショート動画とは異なるアプローチが必要です。
本記事では、YouTubeチャンネルの企業支援実績が80社以上ある私が、企業担当者向けにYouTube長尺動画の作り方を解説します。
動画制作が未経験、もしくは経験が少ない方でも、段階的に理解し実践できる内容となっているので、最後までお読みください。
YouTubeの運用について、ご相談がある方は下記までお問い合わせください。ご連絡いただければ、私、鳥屋が無料で対応いたします。
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YouTube運営に関して相談する目次
YouTubeの長尺動画を作る際は、以下の流れに沿って進めることをおすすめします。
企業が結果の出るYouTube動画を制作するには、目標段階から考えることが大切です。
なお、YouTubeショート動画の作り方については、下記の記事で解説しています。気になる方はこちらをご確認ください。
>>YouTubeショートの動画の作り方は?編集方法や企業活用のコツを解説
多くの企業が「とりあえずYouTubeを始めてみよう」と考えがちですが、重要なのは明確な目標設定です。
YouTubeは、あくまでもビジネスを伸ばすための手段です。商品・サービスの問い合わせ数の増加や採用活動の強化など、具体的なビジネス目標にYouTubeがどのように貢献できるかを考える必要があります。
また、企業のYouTubeチャンネルは広告収入を目標とすべきではありません。自社の商品やサービスの売上につながった方が、投資対効果は遥かに高くなります。
詳細は、下記の記事で解説しているので、ご参照ください。
>>YouTubeの広告収入はいくら?仕組みや条件、稼ぐためのコツを解説
YouTube運用で成果を出すためには、明確なターゲット設定が不可欠です。「誰に見てもらいたいか」を具体的に定めることで、効果的なコンテンツ制作ができるようになります。
例えば、StockSun株式会社が運営する2つのYouTubeチャンネルでは、それぞれ異なるターゲットに向けて戦略的にコンテンツを制作しています。
YouTubeチャンネル名 | ターゲット層 |
年収チャンネル | 20代~30代のビジネスマン(個人) |
WebマーケティングTV | 企業のWeb担当者(法人) |
ターゲットを選定する際は、自社の商品やサービスを必要としている層の課題やニーズを深く分析することが重要です。
また、競合チャンネルの視聴者層や評価の高い動画の特徴を調査することで、より効果的なコンテンツを制作できます。
ターゲット選定をしたら、そのターゲット層に合わせてコンテンツを設計します。YouTube運用において、視聴者の興味関心や課題に応じて、動画のテーマや台本、サムネイルなどを戦略的に設計することが大切です。
コンテンツ内容も以下のように分けています。
YouTubeチャンネル名 | コンテンツ内容 |
年収チャンネル | 年収やキャリアなど個人の悩みに寄り添ったコンテンツ |
WebマーケティングTV | Web広告やSEO、YouTube、SNS、ECなどWebマーケティングに関するコンテンツ |
このように、ターゲットに応じて適切なコンテンツを設計すると、視聴者の課題解決につながる情報を効果的に届けられます。
また、YouTube運用では、視聴者に価値ある情報を提供することがセンターピンです。短い動画で表面的な内容を発信するのではなく、じっくりと腰を据えて見てもらえる長尺の動画を制作することをおすすめします。
コンテンツはしっかりと作り込み、視聴者の課題解決につながる深い内容を提供しましょう。
ただし、目標設定からコンテンツ設計まで、すべてを自社で考えるのは容易ではありません。もし運用でお困りの点があれば、下記の無料相談会でご相談ください。
貴社に最適な戦略をご提案させていただきます。
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YouTube運営に関して相談するYouTubeで長尺動画を定期的に配信するには、しっかりとした制作体制が必要です。特に、撮影後の動画編集から公開までの工程は多くの時間と労力を要します。
StockSun株式会社の年収チャンネルでは、10名ほどの動画編集者が稼働。その品質管理やスケジュール管理には、ディレクターやサブディレクターを配置し、効率的な制作体制を構築しています。
この体制によって毎日の更新を欠かさず実施し、2018年4月のチャンネル開設以来、2025年2月時点で2,200本以上もの動画を公開しています。
なお、年収チャンネルでは、台本は用意しておりません。「〇〇について話してください」といったざっくりした内容で演者に依頼しています。
このように、安定した動画配信を実現するには、適切な制作体制の構築が不可欠です。
YouTube動画の品質を確保するには、適切な撮影環境と機材を準備する必要があります。その都度、撮影場所を予約するのは手間がかかるため、自社のオフィスで確保するのがおすすめです。
YouTube撮影に必要な機材は、主に以下の通りです。
機材の種類 | 用途 |
カメラ(一眼レフまたは高品質なビデオカメラ) | 高画質な映像撮影のため |
マイク | クリアな音声収録のため |
照明機材 | 適切な明るさと映像美を確保するため |
三脚・スタビライザー | ブレのない安定した撮影のため |
特に、音声の収録は最も注意するべき要素です。いくら映像が綺麗でも、音声が聞き取りにくい動画は視聴者に敬遠されてしまうため、気をつけましょう。
動画編集は撮影した素材を視聴者にとって見やすいコンテンツに加工する重要な工程です。StockSun株式会社では、以下の8ステップで動画編集を実施しています。
各ステップの詳細な実施方法や、動画編集を内製するか外注するかの判断基準については、下記の記事で詳しく解説しています。
>>【StockSun流】動画編集のやり方を8ステップで解説|内製・外注の判断方法も
動画の編集が完了したら、指定の日時に公開します。
しかし、設定した通りに公開されていないケースも時々あるため、実際に公開後にYouTubeで目視確認しましょう。外出していても、スマホで確認できます。
公開後は、動画が正常に再生されるか、音声が正しく出力されているか、タイトルやサムネイルが適切に設定されているかなど、細かな部分まで確認することが重要です。
YouTubeの長尺動画を作成する際は、以下のポイントを押さえましょう。
上記を押さえないと、動画制作に時間や労力をかけても、期待した成果を得られない可能性が高まります。
企業チャンネルでは、商品やサービスの特性上、ジャンルがニッチになりやすい傾向があります。
そのため、エンターテインメント向けのチャンネルと比較すると、再生数やチャンネル登録者数は伸びにくくなります。むしろ重要なのは、狙っているターゲット層からの問い合わせが実際に来ているかどうかです。
例えば、月間再生数が500回程度でも、そこから1件でも商談が生まれ売上になれば、十分な成果と言えます。
YouTubeでは、サムネイル画像が視聴者の目に最初に入る要素です。視聴者は、このサムネイル画像を見て、動画をクリックするかどうかを判断します。
つまり、いくら良質な動画コンテンツを制作しても、サムネイル画像が魅力的でなければ、クリックしてもらえません。
そのため、狙っているターゲット層がクリックしそうなサムネイル画像を作成することが大切です。サムネイル画像の作り方の詳細については、以下の記事で解説しているので、ご確認ください。
>>株本自ら企画した”YouTubeサムネ社内研修”を特別公開
YouTubeでは、視聴者が動画の最初の30秒で「見続けるかどうか」を判断します。実際にYouTubeの視聴維持率のデータを見ても、この傾向は顕著に表れています。
特に、長尺動画の場合は、動画内容の中で最も盛り上がるハイライトシーンを冒頭に入れると効果的です。例えば、メインの結論を先に伝えたり、視聴者の興味を引く驚きの事実を冒頭で提示したりすると、視聴者の関心を引き付けることができます。
視聴維持率の詳細や改善方法については、以下の記事で解説しています。
>>YouTubeの視聴維持率とは?目安や確認方法、低い場合の改善方法を解説
動画編集には、想像以上の時間がかかります。
例えば、10分程度の動画を編集するのに8時間から15時間もの時間がかかります。その理由は、カット編集やテロップ入れ、効果音の挿入など、細かな作業が多く発生するからです。
このように多くの時間を必要とする動画編集を社内だけで回そうとすると、すぐにリソース不足に陥る恐れがあります。特に、社内で動画編集のスキルがないと、内製化を進めるのは困難です。
定期的な動画配信を目指す場合は、社内の既存業務に支障をきたす恐れもあります。
そのため、動画編集の負荷が高くなってきた場合は、外注を検討しましょう。
本記事では、YouTubeの長尺動画の作り方について解説してきましたが、最も重要なのは「なぜYouTubeを始めるのか」です。
何となくYouTubeを始めても、事業の成長につながる可能性は高くありません。企業のYouTubeチャンネルは、自社の商品やサービスの集客、もしくは採用活動の一環として位置づけることが、成功への近道です。
YouTubeの運用方法について、より詳しい内容は下記の無料相談会でご案内しております。ぜひお気軽にご相談ください。
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