TOP TOP

営業のトスアップとは?渡してよい線引きと添える情報、案件を止めない仕組みを解説

更新日

インサイドセールスから商談を渡したのに、その後どうなったのか分からない。営業代行から届いたアポの中身が薄く、話が前に進まない。案件の受け渡しがうまくいかないと、苦労して作った接点が現場で少しずつ目減りしていきます。トスアップは、この受け渡しを指す営業現場の言い回しです。本記事では、どの場面を指す言葉なのかを整理したうえで、どこまで確認できたら渡してよいのかという線引き、渡すときに添えるべき情報、渡した案件が止まる原因と防ぎ方、そして良し悪しを測る指標までまとめました。

受け渡しの設計を整えることと並行して、渡す側の接点づくりそのものを外部に任せる道もあります。

BtoBのアウトバウンド営業を手がけるカリトルくんは、架電で聞き取った予算や決裁権まで添えて発注元へ引き渡す運用をとっており、社内の分業に外部の一手を足したい企業に向いています。

カリトルくんバナー
小原一輝

この記事の著者

小原一輝

小原一輝

商談獲得のプロフェッショナル

青山学院在学中より営業代行会社に入社。2C向けの訪問営業を経験。その後、StockSun株式会社に参画。

インサイドセールス立ち上げ、テレアポ部隊立ち上げなど営業支援を担当。

学生時代からに代表岩野の社長秘書として活動。現在は3社の事業責任者も務めており、Webマーケティングと経営の知見もありながら営業代行ができるのが強み。 精鋭された営業フリーランスが30名ほどを牽引。

趣味はキックボクシング。アマチュアの戦績は2戦0勝2負。

営業現場におけるトスアップとは?

トスアップとは、マーケティングやインサイドセールスが獲得・育成した見込み客を、次の工程の担当者へ引き渡すことを指します。バレーボールでレシーバーがアタッカーへボールを上げる動きになぞらえた言葉で、案件を受注へ近づけるために、確度が高まった見込み客を適切なタイミングで次の担当へつなぐ活動を意味します。分業で営業を進めるBtoBでは、この引き渡しの質が受注率を左右します。

トスアップの仕組み

トスアップの要点は、確度の高まった見込み客だけを、必要な情報を添えて次の工程へ渡すことにあります。単に連絡先を回すのではなく、これまでのやり取りで得た相手の状況を一緒に引き渡すことで、受け取った側は初回から具体的な会話に入れます。

渡す際に共有したい情報は、次のようなものです。

  • 相手が抱えている課題とその背景
  • 予算の有無と決裁の流れ
  • 検討している時期
  • これまでの接触で示した関心や懸念

この引き継ぎが不十分だと、受け取った担当者が一から状況を聞き直すことになり、相手に同じ説明を繰り返させて温度を下げてしまいます。逆に、渡す基準と添える情報が揃っていれば、確度の低い案件を早い段階でふるい分けられ、フィールドセールスは受注に近い商談に集中できます。どの状態になったら次へ渡すのかという基準を、工程間であらかじめ言葉にしておくことが重要です。

トスアップの構造

BtoBの分業体制では、トスアップは複数の工程をまたいで連なります。それぞれの役割を整理します。

工程役割
マーケティング広告や資料、ウェビナーで見込み客を集める
インサイドセールスリードへ架電やメールで接触し、確度を見極める
フィールドセールス商談で提案し、クロージングまで担う
カスタマーサクセス受注後の顧客の活用を支援し、継続や追加契約につなげる

マーケティングが集めたリードは、興味の度合いにばらつきがあります。インサイドセールスがここへ接触し、課題や検討時期を聞き取って確度を見極めたうえで、受注に近い見込み客だけをフィールドセールスへ渡すのがトスアップの中心です。この工程が機能すると、フィールドセールスは温度の低い相手への対応に時間を取られず、提案とクロージングに集中できます。

トスアップは受注で終わりではありません。フィールドセールスが契約した顧客をカスタマーサクセスへ引き継ぐ場面でも、商談で把握した課題や期待を添えて渡すことで、導入後の活用支援がスムーズになります。ここでの引き継ぎが不十分だと、顧客が期待した成果を得られないまま解約に至り、積み上げた受注が定着しません。

一方で、この構造全体は各工程に十分な人員と流入量がそろって初めて回ります。インサイドセールスが新規開拓と反響対応を兼務して手が回らなくなると確度の見極めが甘くなり、質の低い商談が下流へ流れます。上流のリードが細れば下流も動かないため、トスアップを安定させるには、問い合わせを待つ以外の供給ルートを持っておくことも欠かせません。

カリトルくんバナー

なぜトスアップが重要視されているか

トスアップが注目されるようになった背景には、セールスフォース社が提唱したザ・モデルという分業型の営業プロセスの普及があります。ザ・モデルは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスへと役割を分け、各工程が数値で成果を引き継ぐ考え方で、SaaS企業を中心にBtoB営業へ広く取り入れられてきました。この分業体制では工程間の引き渡しが成果の起点になるため、トスアップの質が組織全体の受注率を決めます。分業が重要視される理由を整理します。

営業組織の属人性の回避

一人の営業担当が新規開拓から商談、受注後のフォローまでを抱える体制は、その人の力量や稼働状況にそのまま成果が左右されます。エースが抜ければ売上が落ち、忙しくなれば新規接点が止まる。成果が個人に紐づくため、なぜ売れたのか、どこで詰まったのかを組織として分析することも難しくなります。

工程を分けてトスアップでつなぐと、成果が個人ではなくプロセスに紐づきます。どの工程で数字が落ちているかを段階ごとに追えるため、原因の切り分けと改善が具体的になります。リードは十分なのに商談化率が低いならインサイドセールスの見極めやトークに、商談は多いのに受注が伸びないならフィールドセールスの提案に課題があると判断できます。担当者が代わっても引き継ぎの基準と情報が揃っていれば活動が止まらず、成果の再現性が生まれます。

段階ごとのプロを育成するため

新規開拓の架電、課題の聞き取り、提案とクロージング、受注後の活用支援は、それぞれ求められる技能が異なります。一人が全工程を担う体制では、どの技能も一定水準にとどまり、突出した強みが育ちにくくなります。受付を突破する話し方に長けた人が、必ずしも複雑な提案のクロージングを得意とするとは限りません。

工程を分けると、担当者は自分の領域の技能を磨くことに集中できます。インサイドセールスは確度の見極めと初回接触の質を、フィールドセールスは提案と交渉を、というように役割ごとに専門性を高められます。結果として、各工程が独立して改善を積み重ねられ、組織全体の底上げにつながります。教育の面でも、全工程を一度に覚えさせるより、工程を絞って育てるほうが立ち上がりが早く、人員の増減にも対応しやすくなります。

ただし、この分業が機能するのは各工程に十分な人員と流入量がそろっている場合に限られます。とくに上流のインサイドセールスが新規開拓と反響対応を兼務して手が回らなくなると、トスアップの起点が細り、下流のプロが待っても商談が供給されません。

カリトルくんはインサイドセールスやSDRの工程を業界特性に応じて代行し、確度を見極めたうえで商談を引き渡すため、フィールドセールスが提案に集中できる状態を保てます。

カリトルくんバナー

トスアップを成功させるコツ

トスアップは、見込み客を次の工程へ渡しさえすれば機能するものではありません。渡す基準と情報が工程間でそろっていなければ、確度の低い案件が下流に流れ、受け取った側が一から状況を聞き直すことになります。成功させるための四つのコツを整理します。

KPIを部門間で共有する

各工程が自分の数字だけを追うと、トスアップは噛み合いません。インサイドセールスがアポ数だけを目標にすると、確度の低い商談まで渡してしまい、フィールドセールスの受注率が落ちます。工程をまたいで一貫した指標を共有し、前の工程の成果が次の工程の成果につながっているかを見る必要があります。

共有したいKPIは、次のようなものです。

  • マーケティングの獲得リード数と、そのうち商談化した割合
  • インサイドセールスの商談化率と、渡した商談の受注率
  • フィールドセールスの受注率と、受注後の継続率
  • 各工程の引き渡し件数と、次工程で有効と判断された件数

前工程の数字が後工程の成果に直結する形で指標を設計すると、件数だけを追う動きが抑えられ、質の高い引き渡しに向かいます。

参考:営業のKPIとは?効果的な設定方法や項目例、立て方を詳しく解説

リードの質を共有する

同じリードでも、抱えている課題や検討時期はばらばらです。質の情報を添えずに件数だけ渡すと、受け取った側は温度の低い相手にも同じ労力をかけることになります。そこで、ニーズにもとづいてセグメントを切り、どの課題を抱えた相手なのかを明示して引き渡します。

すぐに導入を検討している層、課題は認識しているが時期が先の層、情報収集の段階の層といった区分を添えれば、フィールドセールスは確度に応じて対応の力を配分できます。軽い接点と重い接点を区別して渡すだけで、下流の準備の質が変わり、受注に近い商談へ集中できます。

参考:ホットリードとは?重要性や獲得する方法、成約つなげるポイントを解説

MA・SFA・CRMを活用する

工程をまたいで情報を引き継ぐには、口頭やメールだけでは抜け漏れが生じます。ツールで情報を一元管理すると、誰がどの相手にいつ接触し、どんな反応があったのかが工程間で共有され、引き継ぎの質が安定します。それぞれの役割は次のとおりです。

ツール主な役割
MA(マーケティングオートメーション)リードの獲得と育成、行動履歴の記録
SFA(営業支援システム)商談の進捗や活動の管理
CRM(顧客管理システム)顧客情報と取引履歴の一元管理

これらを連携させると、マーケティングが記録したリードの行動履歴を、インサイドセールスやフィールドセールスがそのまま参照できます。引き継ぎの際に情報が欠落せず、相手に同じ説明を繰り返させずに済むため、温度を下げずに次の工程へ渡せます。

参考:営業の成果を上げるAIツール12選!選び方や効果も解説

トスアップに精通した営業代行に依頼する

工程を分ける体制を自社だけで組もうとすると、各工程に人員をそろえるまでに時間がかかります。とくに上流のインサイドセールスが新規開拓と反響対応を兼務して手が回らなくなると、トスアップの起点が細り、下流の担当者が待っても商談が供給されません。この工程を、分業に精通した営業代行へ切り出す方法があります。

営業代行に任せる利点は、確度の見極めと情報を添えた引き渡しを、仕組みとして回せる点にあります。渡す基準や添える情報が担当者の裁量に委ねられないため、引き継ぎの質が安定します。カリトルくんはインサイドセールスやSDRの工程を業界特性に応じて代行し、アポ獲得時のヒアリング内容と全通話の録音を共有するため、渡された商談の温度をフィールドセールス側が確認したうえで受け取れます。確度を見極めたうえで引き渡す体制を、自社で一から組まずに用意できます。

カリトルくんバナー

トスアップがうまく回った営業代行の支援事例

ここまで整理してきた線引きや初動の速さが、実際の現場でどう成果に結びつくのかを、カリトルくんの支援事例から見ていきます。案件を受け取った側の動き出しと、そもそも誰に渡すかという物差しづくり、それぞれの場面を取り上げます。

受け取った案件を止めずに初動を速めた事例(民泊・旅館運営代行)

空き家を民泊や旅館として活用する運営代行を手がける企業では、問い合わせという形で届いた案件を、いかに早く商談へつなげるかが課題でした。問い合わせからの商談化率が従来の28%から80%へと大きく伸び、月70件のリードに対して50〜60件の商談を安定して生み出せるようになっています。決め手となったのは、相手の関心が最も高い5分以内に電話をかける体制を徹底したことでした。一度で連絡がつかない場合も、時間帯を変えて何度か接触し、取りこぼしを最小限に抑えています。せっかく生まれた案件も、受け取った側の動き出しが遅れれば熱が冷めてしまう。トスアップした案件を止めないという考え方を、初動の速さという形で実践した例といえます。問い合わせ対応に特化した運用により、広告費を増やさずに商談獲得の単価を下げられた点も見逃せません。

誰に渡すかの物差しをデータで作った事例(弁護士向け経営コンサル)

現役の弁護士が小規模な法律事務所へ経営改善のコンサルティングを提供する事業では、ゼロからの新規事業でありながら、8ヶ月以上にわたって継続的に商談を生み出し続けています。成果を支えたのは、日弁連の公開データを使い、独立したての若手弁護士という層をピンポイントで抽出したリスト選定でした。トスアップの前段にあたる「誰に渡すか」の物差しを、感覚ではなく公開情報にもとづいて定めたことになります。加えて、従業員の離職や特定顧客への依存といった、その業界が共通して抱える悩みを会話に織り込み、相手の共感を引き出しました。断られた理由という一次情報を集めて分析し、案内ページや提案内容の改善につなげている点も、渡す基準を磨き続ける運用そのものです。狙う相手を絞り込むほど、受け取った側が動きやすい案件になるという関係がよく表れています。

こうした成果は、案件を渡す前の準備と受け取った後の初動を、外部の担当者と一体で設計できたからこそ生まれています。カリトルくんは業界ごとに担当を置き、リスト選定から初動の速さまで発注元と一緒に組み立てるため、自社のトスアップに外部の一手を組み込みたい企業は資料請求から検討してみてください。

カリトルくんバナー

トスアップの運用におけるよくある質問

最後に、現場で判断に迷いやすい点をまとめました。言葉の使い方から、外部に委託している場合の扱いまで取り上げます。

Q. トスアップは社外の相手にも使ってよい言葉ですか?

社内で使う分には問題ありませんが、社外向けの文書や商談の場では別の表現に置き換えるほうが安全です。球技のトスに由来する社内の言い回しであり、業界で定められた正式な用語ではないため、相手の会社では通じない可能性があります。取引先への説明では、案件の引き渡しや担当の引き継ぎといった一般的な言い方を選びましょう。契約書や提案書のような正式な文書では特に注意が必要で、定義が曖昧な言葉を条件の中に入れてしまうと、後から解釈の食い違いが起きかねません。社内の会議や日々のやり取りに限って使う言葉、と整理しておくのが無難です。

Q. 分業していない小さな組織でも必要な考え方ですか?

一人で最初から最後まで担当している場合、受け渡しは発生しません。ただし、将来の分業に備えて、渡せる形で記録を残す習慣は早めに作る価値があります。人数が増えてから型を作ろうとすると、それまでの案件がすべて個人の頭の中にある状態から始めることになり、移行に時間がかかります。予算や決裁権、相手の反応をひとこと残しておくだけでも、人を採用したときの引き継ぎが格段に楽になるでしょう。また、外部に営業活動を委託する段階になれば、社内の分業がなくても受け渡しは必ず発生します。備えとして考えておいて損はありません。

Q. 線引きを満たさない案件は渡してはいけないのですか?

基準を下回る案件をすべて捨てる必要はありません。満たしていない項目を明示したうえで渡す、という選択肢を用意しておくほうが現実的です。時期が先の相手や、決める立場でない担当者との接点も、いずれ動く可能性を持っています。基準を満たすまで渡す側が抱え続けるのか、いったん受け手へ渡して長期の管理へ回すのか、扱い方を決めておきましょう。大切なのは、基準を満たした案件と満たしていない案件が同じ扱いで届かないことです。区別されずに混ざると、受け手はすべてを疑うようになり、せっかくの基準が意味を失います。

Q. 営業代行から受け取る案件も同じ物差しで管理できますか?

同じ物差しで管理できますし、そうすべきです。社内で使っている観点を、そのまま契約前の取り決めに落とし込むことで、社外から届く案件も社内の案件と並べて評価できるようになります。予算や決裁権をどこまで聞き取ってもらうのか、会話の記録をどの形で共有してもらうのか。この二点を最初に決めておけば、届いた案件の質を後から検証できます。カリトルくんのように電話の録音を全件共有し、聞き取った内容と商談の重さまで報告する運用をとっている場合は、社内の受け渡しと同じ精度で管理することが可能です。委託先を選ぶ段階から、この点を確認しておくとよいでしょう。

言葉の定義よりも、実際に届く案件の中身をそろえるほうが成果に直結します。カリトルくんは業界ごとに担当を置き、商材理解の確認を通った担当者だけが稼働する体制をとっているため、届く案件の質を一定に保ちたい企業は一度相談してみてください。

カリトルくんバナー

まとめ

トスアップは、集客から初期接触へ、初期接触から提案へ、あるいは社外の担当から自社の営業へと案件が渡る場面を指す社内の言い回しです。うまく回すために必要なのは、どこまで確認できたら渡してよいのかという線引きを渡す側と受け取る側で共有すること、予算や決裁権といった事実に加えて会話の温度や約束事まで添えること、そして商談の結果を渡し元へ戻して基準を更新し続けることの三点に集約されます。加えて、受け取ってから最初に連絡するまでの速さが成果を大きく左右する点も見落とせません。渡す仕組みと受け取る仕組みを両輪で整えることが、案件を止めない組織への近道です。

社内の受け渡しを整えたうえで、渡す側の接点そのものを増やしたい場合は、外部の力を借りる判断も選択肢に入ります。カリトルくんは月額10万円からの固定報酬型で始められ、400社以上の支援実績をもとに聞き取り内容まで添えて案件を引き渡す運用をとっているため、詳しくは公式サイトの資料請求ページをご覧ください。

カリトルくんバナー

Webのプロに無料相談

※個人の方は「個人」とご記入ください。

※社内コンペシステムとは?

社内コンペシステムについて

「StockSunに相談すれば、複数の高品質なWebコンサルタントを比較検討できる」このような理想を実現するために設けた制度です。

お問い合わせ複数パートナーをご紹介提案をもらいたいパートナーを選択パートナーからご提案契約締結

(複数選択可)

選択してください

お問い合わせ項目

閉じる

上限予算必須

※一営業日以内にご案内いたします。弊社は無料相談で3つ以上の具体策のご提示を心がけております。

フォームの送信をもって
プライバシーポリシーに同意したものとします。






まずは無料で相談する
プロに無料相談をする

お仕事のご依頼・ご相談

各Web領域に精通したコンサルタントに無料でご相談可能です。デジマ支援は「日本一競争が激しいStockSun」にお任せください。

会社資料のダウンロード

まずは社内で検討したい方、情報取集段階の方はご自由にダウンロードください。非常識な営業等はございませんのでご安心ください。