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SNS採用とは?メリット・デメリットや活用時のポイント、成功事例5選も紹介

更新日

「SNSでフォロワーが1万人を超えれば採用できる」「求人媒体よりも安く大量に採用できる」といった期待を抱き、SNS運用を検討する企業が増加しています。

しかし、採用市場におけるSNSの実態を正しく理解しなければ、多額の予算を投じても成果が得られない事態に陥ります。

SNS運用代行と求人媒体運用の双方を支援し、数多くの実績を持つ専門家の視点から、両者の強みと弱みを公平に比較します。

その上で、SNSが採用において真価を発揮する特定のパターンと、具体的な運用戦略について詳細に解説します。

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宮地陸

この記事の著者

宮地陸

宮地陸

採用のスペシャリスト

東京大学法学部を卒業後、リクルートのリクナビ事業部で新人最速表彰を獲得。

独立後は、StockSunに参画し 「月10万円からの採用代行 トルトルくん」 を立ち上げ、媒体運用・スカウト・採用SNS・エージェント まで “13の採用手法” をワンストップで代行するコンサルタントとして活動。

現在は300以上の企業の採用を並走する、StockSunNo.1の採用チームを持つ。

目次

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは、SNSを活用して企業が求職者に対して行う採用活動のことを指します。

Twitter、Instagram、TikTokなどのプラットフォームを通じて企業の認知度を上げ、求人情報を発信する手法です。

SNS採用の特徴は、通常の採用手法では届かない層にもリーチでき、潜在的な候補者とも接点を持つことができる点にあります。特に若年層や特定の業界に特化した人材の獲得に効果を発揮します。

SNS採用では、企業の文化や雰囲気、日常の業務風景などをリアルタイムで発信でき、求職者に対してより具体的な企業イメージを提供できます。さらに、双方向のコミュニケーションを通じて、求職者との関係構築を図れます。

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SNS採用が注目されている理由・背景

SNS採用が注目されている理由・背景

SNS採用が注目されている理由・背景は主に以下の3つです。

  • 若い世代を中心としたSNS利用の増加
  • 採用競争の激化
  • 情報収集手段の多様化

上記の理由・背景を詳しく解説していきます。

若い世代を中心としたSNS利用の増加

若い世代を中心としたSNS利用の増加により、SNS採用も注目されるようになりました。

若年層を中心にSNSが主要な情報収集ツールとなっており、企業がSNSを活用することで若い世代との接触機会を増やすことができます。

若年層の間で、SNSを活用して企業の情報や口コミを収集する傾向が強まっており、SNSを通じたリアルタイムでの情報発信が、若い世代からの信頼を得る手段として有効です。

ソーシャルメディアの利用時間も若年層が突出

総務省情報通信政策研究所の調査によると、1日のソーシャルメディアの利用時間は全世代平均で45分なのに対し、10代平均は74分、20代平均は114分と、若年層のSNS利用時間が突出しています。

(出典:総務省情報通信政策研究所

このデータからも、若年層へのアプローチ手段としてSNSが重要性を増していることが分かります。

採用競争の激化

近年では、採用競争が激化していることもSNS採用が注目される理由の一つです。

労働人口の減少により優秀な人材の確保が難しくなっているため、SNSを通じた企業の魅力発信や直接的なコミュニケーションなど、他の企業との差別化が必要不可欠です。

また、SNSを通じて企業文化や価値観を効果的に伝えることで、単なる人材の獲得だけでなく、企業と求職者のマッチング精度も高められます。

採用競争を勝ち抜くには、SNSを通した企業独自の情報発信が鍵です。

情報収集手段の多様化

SNSの発達により、情報収集手段が多様化していることも理由として挙げられます

SNSが検索エンジンに代わる情報収集の場としての利用が増えており、社内の雰囲気や社員の一日の様子など、実際に働いているイメージを提供できるかがSNS採用の鍵です。

オフィスの雰囲気や社員の日常、イベントの様子などを投稿すれば、求職者は企業の実態を具体的に認知できます。

このように情報収集手段の多様化にともない、SNSは採用活動で欠かせない存在です。

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採用に利用できる主なSNSの種類

採用に利用できる主なSNSの種類

採用に利用できる主なSNSの種類は以下の6つです。

  • LINE
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • Facebook
  • LinkedIn
  • Wantedly

それぞれのSNSの特徴と採用活動での活用方法を詳しく解説していきます。

LINE

LINEは、日本国内で最も多く利用されているメッセージングアプリであり、企業と求職者との直接的なコミュニケーションに非常に適しています。

採用イベント情報や面接スケジュールの調整などを、求職者とリアルタイムで簡単に行えます。

また、メッセージを直接送ることができ、他のSNSに比べて見逃されにくいため、採用情報の確実な伝達手段として利用されています。

このように、LINEは日本の求職者との直接的かつ即時的なコミュニケーションツールとして、採用活動に大きな効果を発揮します。

特に若年層をターゲットとした採用活動では、LINEの活用が有効です。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は、リアルタイム性が高く、拡散力に優れたSNSで、求人情報を迅速に広められます

特に若年層へのリーチが強く、短い投稿で企業の魅力を手軽に発信できます。280文字という制限があるため、簡潔で印象的なメッセージが鍵です。

また、ハッシュタグやリツイートなどの機能を活用すれば、フォロワー以外のユーザーにも求人情報が拡散されやすくなります。

ただし、Xは炎上リスクにも注意が必要です。不適切な投稿や対応が瞬時に拡散される可能性があるため、慎重な運用が求められます

投稿の頻度や内容の一貫性を保つことが、効果的な採用活動につながります。

Instagram

Instagramは、企業のオフィス風景や社員の働く姿などを視覚的にアピールできるSNSプラットフォームです。

10代〜30代の若者層に強く、特に視覚的な情報に敏感な層に対して企業の雰囲気や文化を伝える手段として適しています。写真や動画を通じて、職場の様子や社員の日常を魅力的に伝えられます。

また、インフルエンサーマーケティングと組み合わせることで、より広範囲に企業の魅力・影響力を伝えられるのもInstagramの強みです。

ただし、投稿の質と頻度を保つことが重要で、計画的な運用が求められます

Facebook

Facebookは、30代以降の社会人層に強く、特にビジネス関連の情報発信やコミュニケーションに優れているSNSプラットフォームです。

特に、中途採用や専門職の採用において効果を発揮しやすいのが特徴です。

Facebookは実名制のため、信頼性の高いコミュニケーションが取れたり、正式な採用情報を発信することで信頼性向上につなげられます。

ただし、若年層の利用率が低下傾向にあるため、ターゲット層に応じて他のSNSと併用するのがおすすめです。

LinkedIn

LinkedInは、ビジネス特化型SNSとして、専門職や中途採用向けのネットワーキングに非常に適しているプラットフォームです。

特に技術職や管理職などの専門性の高い人材をターゲットにした採用に有効です。グローバル人材の獲得にも活用できます

ただし、日本国内での利用者はまだ限定的であるため、他のSNSとの併用が効果的です。

Wantedly

Wantedlyは、企業のビジョンや文化に共感する人材を集めることに特化しており、特にスタートアップ企業や若手層に向けた採用活動で有効なプラットフォームです。

条件面よりも企業のカルチャーやミッションを重視した求人を掲載できるため、ミスマッチの防止に役立ちます。

プロジェクト単位での募集も可能なため、インターンシップや副業人材の獲得にも活用できます。これにより、多様な働き方を提供する企業としてのアピールにもつながります。

ただし、他のSNSプラットフォームに比べて利用者層が限定的であるため、他の採用チャネルと併用がおすすめです。

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SNS採用を行う6つのメリット・効果

SNS採用を行う6つのメリット・効果

SNS採用を行うメリット・効果は以下の6つです。

  • 潜在層へアプローチできる
  • 拡散力が高く、短期間で広範囲に情報を伝えられる
  • 企業の魅力をリアルに伝えられる
  • 低コストで運用できる
  • 双方向のコミュニケーションができる
  • 迅速かつ簡単に情報を発信できる

上記のメリット・効果を詳しく解説していきます。

潜在層へアプローチできる

SNS採用のメリットは、就職活動をしていない潜在層や学生など、従来の採用手法ではアプローチが届きにくい層にリーチできることです。

SNSを通じて企業の魅力を発信できれば、転職や就職を考えていなかった人材にも興味を持ってもらえる可能性が高まります。

また、SNSのシェア機能を活用し、ターゲット外の人にも情報が自然と広がり、将来的な採用機会を増やせます。

このように、SNS採用は従来の採用手法では届かなかった層にアプローチできる点で効果的です。

拡散力が高く、短期間で広範囲に情報を伝えられる

SNS採用は、拡散力の高さからもメリットがあります。

「いいね」や「シェア」機能を通じて、企業の情報が短期間で多くの人に伝わります。特にX(旧Twitter)やFacebookなどでは、ユーザーの反応によって情報が急速に拡散されるのが強みです。

また、ターゲットの求職者以外にも、求職者の友人や家族にも情報が届く可能性があるため、あらゆる方向に拡散できます。

このように、SNSの拡散力を利用できれば効率的な採用活動につながり、より多くの潜在的な応募者にもリーチが可能です。

企業の魅力をリアルに伝えられる

SNS採用は、動画や写真を活用し、企業の魅力をリアルに伝えられます

例えば、Instagramを使用して社内イベントの様子を投稿したり、YouTubeで社員インタビュー動画を公開すると、より具体的な企業イメージを伝えられます。

また、「リアルな声」や「現場の雰囲気」を直接見せることで、他社との差別化を図ることも可能です。

SNSを活用すると、求人広告や企業サイトだけでは伝えきれない企業の魅力を、より深く、リアルに伝えられます

低コストで運用できる

SNS採用は低コストで運用できるため、採用活動のコストを削減したい企業にもおすすめです。

SNSアカウントの作成は無料で、必要に応じて広告費を低予算で設定できます。

例えば、FacebookやInstagramの広告機能を使用する場合でも数千円から開始できるため、大規模な予算がなくても採用活動が可能です。

特に中小企業やスタートアップにとって、限られたリソースを効果的に活用できる採用手法です。

このように、SNS採用は初期投資が少なく、柔軟な予算設定が可能なため、企業の規模や予算に関わらず効率的な採用活動ができます。

双方向のコミュニケーションができる

SNS採用は双方向のコミュニケーションができるのもメリットです。コメントやメッセージ機能を通じて、求職者と気軽にコミュニケーションが取れます。

応募者の疑問に即時対応でき、企業側の姿勢や熱意を直接伝えられるうえ、求職者の不安を解消して企業への興味や信頼を高めることも可能です。

双方向のコミュニケーションは従来の採用手法では難しかった、きめ細やかな対応を可能にして、より質の高い採用活動につながります。

迅速かつ簡単に情報を発信できる

SNSの活用で、迅速かつ簡単に採用情報を発信できるのも強みです。

例えば、急遽決定した採用説明会の情報をすぐにXで発信したり、新しい職種の募集をInstagramのストーリーズで告知できます。

また、求職者へ常に最新の情報を提供できれば、企業のアクティブな姿勢をアピールできます。

このように、SNSの活用はタイムリーかつ効率的な情報発信が可能となり、常に最新の企業情報を求職者に届けられます

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SNS採用を行う5つのデメリット

SNS採用を行う5つのデメリット

SNS採用を行うデメリットは以下の5つです。

  • 即効性が低く、効果が現れるまで時間がかかる
  • 運用には多大な労力がかかる
  • 炎上リスクがある
  • 投稿の効果測定が難しい
  • 内容のクオリティに依存する

上記のデメリットを詳しく解説していきます。

即効性が低く、効果が現れるまで時間がかかる

SNS採用は即効性が低く、効果が現れるまで時間がかかります

投稿してすぐに応募者が増えるわけではないため、フォロワーを増やし、エンゲージメントを高めるには、継続的な投稿と時間が必要です。

このデメリットを克服するために、短期的な成果にとらわれず、長期的な視点で戦略を立てるようにしましょう。

また、他の採用手法と併用しながら、SNS採用の補完的な活用も効果的です。

運用には多大な労力がかかる

SNS採用は運用に多大な労力がかかります。常に新鮮なコンテンツを発信する必要があり、定期的な投稿作成や反応の確認が求められます。

また、SNSごとの特性に合わせたコンテンツ作成には、時間やアイデアの投入が欠かせません。

例えば、InstagramとXでは適切な投稿形式や内容が異なるため、それぞれに適したコンテンツを作成する必要があります。

この課題に対処するためには、専門のチームを設置したり、外部のSNS運用サービスの利用が効果的です。また、投稿の計画を事前に立てておくことで、効率的な運用が可能となります。

炎上リスクがある

SNS採用は炎上のリスクがある点も注意しなければいけません

不適切な発言や意図しない内容が拡散されることで、企業イメージに悪影響を与える可能性があります。

SNSの特性上、一度投稿された内容は急速に拡散される可能性があり、取り返しのつかない事態に発展する場合もあります。

炎上リスクを軽減するためには、SNS運用ガイドラインの策定や、投稿前のチェック体制の構築が重要です。また、炎上時の対応マニュアルを事前に準備しておくと冷静に対処できます。

投稿の効果測定が難しい

SNS採用は、投稿がどれだけ採用に貢献したのかの測定が難しいのもデメリットです。

例えば、SNSを見て興味を持った人が、別のチャネルから応募した場合、その効果を正確に測定するのは困難です。単に「いいね」や「シェア」が多くても、それが直接採用につながるとは限りません。

この課題に対処するためには、SNSの指標だけでなく、応募数や採用数などの具体的な成果指標と組み合わせた評価が重要です。

また、アンケートなどを通じて、応募者がどのチャネルで企業を知ったのか調査することも効果的です。

内容のクオリティに依存する

SNS採用は、内容のクオリティに依存してしまう点もデメリットです。

特にInstagramやTikTokなどのビジュアル重視のプラットフォームでは、質の高い画像や動画が求められます。内容が薄い場合、フォロワーやエンゲージメントが増えず、結果的に効果が出ないこともあります。

クオリティの課題に対処するためには、コンテンツ制作のスキルを持つ人材の確保や、外部のクリエイティブ人材との協力が有効です。

また、社員の声や実際の職場の様子など、リアルな情報を積極的に活用できれば、独自性のあるコンテンツが作成できます。

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SNS運用代行と求人媒体の徹底比較

SNS運用代行と求人媒体の徹底比較

まずは、SNS運用代行と求人媒体のどちらが企業の採用課題を解決しうるのか、4つの重要指標を用いて比較検証をおこないます。

それぞれの特性を理解し、自社のフェーズに合致した手法を選択するための判断基準を提示します。

費用面でのコストパフォーマンス

費用面でのコストパフォーマンス

結論から述べますと、SNS運用代行にかかる費用は、求人媒体の運用と比較して高額になる傾向があります。

求人媒体の運用は、主にテキスト情報の作成や修正が中心となる業務です。原稿のリライトやスカウト送信といった作業で完結するため、月額10万円程度から依頼可能なサービスが存在します。

一方で、SNS運用は工程が複雑かつ多岐にわたります。企画の立案に始まり、動画や画像の撮影、編集、投稿といったクリエイティブ制作のプロセスが毎回発生します。

特に動画編集や画像制作には専門的なスキルと工数が必要となるため、まともな品質を担保しようとすれば、安くても月額15万円以上、一般的な相場では月額30万円から40万円程度の費用が発生します。

ショート動画を月8本投稿するだけで30万円といった価格設定が標準的であり、求人媒体と同じ予算感で実施するのは困難です。

成果が出るまでの即効性

成果が出るまでの即効性

プロジェクトを開始してから応募が発生するまでのスピード、すなわち即効性においても大きな差が存在します。

求人媒体は、募集要項を公開した瞬間から求職者の目に触れるため、早ければ即座に応募が発生します。

対してSNS運用は、アカウントを育成する期間が必要不可欠です。フォロワーがゼロの状態からスタートした場合、初回の投稿で応募が来ることはまずあり得ません。

SNS運用で成果が出始めるのは、早くても半年後程度を見積もる必要があります。半年間運用を継続して、ようやく月に2件から3件の応募が得られるといったペースが一般的です。即効性を求める場合においては、求人媒体に軍配が上がります。

採用成功への再現性

採用成功への再現性

ビジネスにおいて重要視される再現性、つまり「誰がやっても一定の成果が出る確率」についても、求人媒体の方が圧倒的に優れています。

SNS運用で採用成功を実現している企業は、全体のごく一部に過ぎません。同業他社のアカウントを調査すれば明白ですが、数万社存在する建設業者の中で、SNSのフォロワー数が5万人を超えているアカウントは数えるほどしか存在しません。

多くの企業がSNS採用に挑戦し、アカウントを削除したり、更新を停止したりしているのが現実です。プロが運用代行をおこなったとしても、大きな成果が出る確率は20%にも満たない厳しい世界です。

一方、求人媒体における再現性は80%から90%程度を見込めます。求人媒体には、同エリア、同業種の競合他社がどのような条件で募集し、どれだけの求職者が存在するかという膨大なデータが蓄積されています。

これらのデータを基に、「給与を相場まで引き上げる」「検索されやすいキーワードを盛り込む」といった対策を講じることで、シミュレーション通りの応募数を獲得できる可能性が高まります。データドリブンな戦略立案が可能である点が、求人媒体の強みです。

獲得できる人材の質

獲得できる人材の質

人材の質に関しては、SNSと求人媒体それぞれに異なるメリットがあり、一概に優劣をつけることはできません。

SNS経由の応募者は、企業の投稿を見てファンになっているケースが多く見られます。社長の理念や社員の雰囲気に共感し、「この会社で働きたい」という高い熱量を持って応募してくるため、入社後の定着率やコミットメントが高い傾向にあります。

対して求人媒体経由の応募者は、現時点で転職を検討している「顕在層」です。Indeedなどに登録し、能動的に仕事を探している層であるため、採用につながる確率が高いと言えます。

SNSは転職潜在層も含めた幅広い層にリーチできる反面、今すぐの転職を考えていないケースも含まれます。

比較結果のまとめ

比較結果のまとめ

以上の比較を整理すると、下記の通りとなります。

比較項目SNS運用代行求人媒体運用
費用高い(月30万〜40万円)安い(月10万円〜)
即効性低い(半年〜)高い(即日〜)
再現性低い(1%〜20%)高い(80%〜90%)
人材の質熱量・共感度が高い転職意欲が高い

多くの企業にとって、まずは再現性と即効性の高い求人媒体運用を優先すべきであり、その割合は98%程度の企業に当てはまります。

SNS採用で成果を出すための3つの具体的戦略

SNS採用で成果を出すための3つの具体的戦略

SNS採用は求人媒体と比較して難易度が高いものの、特定の条件下や運用方法においては強力な武器となります。

なんとなくSNSを始めるのではなく、勝算のある戦略に基づいて実施する必要があります。ここでは、SNS採用が機能する3つの具体的なパターンを解説します。

特定業種における同業フォロー戦略

特定業種における同業フォロー戦略

一つ目は、特定の業種において、ターゲットに合わせた運用をおこなう手法です。

単に「SNS採用」と広義に捉えるのではなく、「建設業のTikTok」や「看護師のInstagram」といった粒度で戦略を立てる必要があります。

特に効果が見込める事例として、訪問看護ステーションなどの看護師採用が挙げられます。具体的な運用手順は以下の通りです。

  • 高品質なアカウント設計
  • 同業他社のフォロー
  • 相互フォローの獲得

この手法の肝は、同業他社のアカウントをフォローしている、または運営している人々の多くが、ターゲットである「看護師」であるという点です。

同業他社をフォローすることで、その先にいる数千人の看護師に対して自社のアカウントを露出させられます。

結果として、質の高い投稿を見た看護師が興味を持ち、応募につながるという導線が完成します。このように、ターゲットが密集しているコミュニティに対してピンポイントでアプローチできる業種であれば、SNS運用は成果を生み出します。

求人媒体との併用による信頼性向上

求人媒体との併用による信頼性向上

二つ目は、Indeedなどの求人媒体と組み合わせて運用する手法です。これは再現性が非常に高く、多くの企業に推奨される運用法です。

Indeed Plusなどのプラットフォームを活用すれば、月間3,000万人規模の求職者にアプローチでき、転職顕在層へのリーチが可能となります。

求職者はIndeed上で求人を見つけ、「応募画面へ進む」ボタンを押そうとしますが、転職は人生における重大な決断であるため、その直前で躊躇する心理が働きます。

実際に、Indeedで求人を見た求職者の約8割が、応募前にGoogle検索やSNS検索をおこない、企業の詳細を調べているという体感値があります。

このタイミングで、SNS上に職場の雰囲気や社員の顔が見える投稿が存在していれば、求職者の不安が解消され、応募への後押しとなります。

この目的でSNSを運用する場合、フォロワー数は重要ではありません。フォロワーが100人程度であっても、検索された際にアカウントが存在し、情報が更新されていることが確認できれば、信頼獲得の役割を果たせます。

求人媒体のコンバージョン率(応募率)を高めるための補完ツールとしてSNSを位置付ける戦略です。

選考辞退を防ぐための動機付け活用

選考辞退を防ぐための動機付け活用

三つ目は、応募獲得後の歩留まりを改善するためにSNSや動画を活用する手法です。

求人媒体経由でエントリーがあった求職者に対し、面接案内メールなどの連絡をおこなう際に、自社のYouTube動画やSNSアカウントのリンクを添付します。動画の内容としては、会社説明や社長のメッセージ、オフィスの様子などが適しています。

事前に動画を視聴してもらうことで、求職者は会社の雰囲気を具体的にイメージできるようになり、面接への参加意欲が高まります。実際に、応募後の連絡に動画を添付したことで、面接設定率が10ポイント改善した事例も存在します。

また、内定承諾率の向上にも寄与します。SNSを通じて日常的に社員の姿や社風に触れてもらうことで、企業への理解と愛着が深まるからです。この活用法においても、フォロワー数は関係なく、コンテンツが存在すること自体に価値があります。

採用でSNS運用を行う流れ

採用でSNS運用を行う流れ

採用目的でのSNS運用の流れは以下6つのステップで進めます。

  1. 目的の明確化
  2. ターゲットの設定
  3. 利用するSNSの選定
  4. コンテンツの計画と作成
  5. 運用ルールとフローの設定
  6. 効果測定と改善

それぞれのステップを詳しく解説していきます。

1. 目的の明確化

はじめに、SNS運用の目的を明確にしましょう。

採用活動のどの部分でSNSを活用するか(認知度向上、潜在層へのアプローチ、応募者とのコミュニケーション)を定めます。

例えば、「新卒採用のための企業認知度の向上」や「中途採用目的の優秀な人材へのアプローチ」など、具体的な目的を設定します。

目的を明確にできれば、その後の戦略立案や具体的な施策の検討がスムーズに進みます

2. ターゲットの設定

次のステップは、明確なターゲットの設定です。

SNS利用層(年齢、性別、趣味嗜好)を把握し、自社が採用したい人材に最適なプラットフォームを選びます。例えば、20代のクリエイティブ職を狙うならInstagramが適しているかもしれません。

ターゲットを明確にできれば、効果的なコンテンツ作成と適切なSNSプラットフォームの選択が可能になります。

3. 利用するSNSの選定

ターゲットが定まったら、適切なSNSを選定します。

例えば、InstagramやTikTokは、デザイナーやクリエイティブ職など、視覚的な要素が重要な職種や若年層向けの採用に効果的です。

また、拡散力重視ならX、中途採用やビジネスプロフェッショナル向けならLinkedIn、幅広い年齢層へのリーチならFacebookとそれぞれの特性に合わせてSNSを選びます。

さらに、複数のSNSの併用でより幅広いターゲットへのアプローチが可能です。

4. コンテンツの計画と作成

適切なSNSを選定したら、次はコンテンツの計画と作成を行います

採用イベント情報や社員インタビュー、働く環境の写真や動画などを活用して、リアルな情報を発信します。例えば、「社員の1日」を紹介する動画シリーズや、オフィスツアーの写真投稿などが効果的です。

コンテンツ作成では、企業の魅力を効果的に伝えつつ、求職者にとって有益な情報の提供が重要です。

また、各SNSの特性に合わせたコンテンツフォーマットを選択すると、より高いエンゲージメントが得られます

5. 運用ルールとフローの設定

コンテンツの計画ができたら、具体的な運用ルールとフローを設定します。

SNSの運用担当者を明確にし、定期的な投稿と効果測定を行います。例えば、人事部門の特定のメンバーをSNS運用責任者として任命し、週次で投稿内容の確認と分析を行うなどの体制を整えます。

運用ルールとフローを明確にできれば、一貫性のあるSNS運用が可能になり、また緊急時の対応もスムーズに行えるようになります。

定期的にルールやフローの見直しを行い、必要に応じて改善することも重要です。

6. 効果測定と改善

最後に、効果測定と改善のプロセスを確立します。

フォロワー数やエンゲージメント率、応募数などのKPIを設定し、定期的に効果を測定します。例えば、「月間フォロワー増加率10%」「採用ページへの流入数20%増」などの具体的な目標を設定し、毎月評価します。

また、測定結果の分析から、ターゲットやコンテンツ、応募者とのコミュニケーションの改善ができれば、より効果的なSNS採用戦略を構築できます。

チーム全体で結果を共有し、効果測定と改善は継続的に行うことが重要です。

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運用代行ではなく内製化を選択すべき理由

運用代行ではなく内製化を選択すべき理由

SNS活用を検討する場合、外部の運用代行業者に依頼するのではなく、社内で運用する「内製化」を目指すべきです。

その理由と、コストを抑えて内製化を実現する方法について解説します。

コスト構造と資産性の観点

コスト構造と資産性の観点

前述の通り、SNS運用代行を依頼すると、安く見積もっても月額20万円、年間で240万円程度のコストが発生します。

これだけの予算があれば、求人媒体に投資した方が、より確実に応募数を獲得し、複数名の採用成功を実現できる可能性が高いです。しかし、社内で運用をおこなえば、外部への委託費用はゼロになります。

かかるコストは社員の人件費のみとなり、月数回の投稿や画像の作成をおこなうだけであれば、大きな負担にはなりません。

フォロワー数を追う必要がない運用(信頼性向上や動機付け目的)であれば、高度な専門スキルも不要であり、最低限の運用ルールを理解していれば十分に効果を発揮します。

リスキリング補助金の活用

リスキリング補助金の活用

社内にSNS運用のノウハウがない場合でも、国の「リスキリング補助金」制度を活用することで、低コストでスキルを習得させられます。

政府は現在、企業のリスキリング(学び直し)支援に力を入れており、認定された事業者の支援プログラムを受ける場合、費用の最大75%が補助されます。

例えば、40万円のSNS運用研修プログラムであっても、実質10万円の負担で受講可能となります。

この制度を利用し、プロの講師から数ヶ月間にわたって動画編集、画像作成、企画立案、分析手法などの指導を受けることで、社内にSNS運用のスキルを蓄積できます。

外部業者に依存し続けるのではなく、社員を育成して自走できる体制を構築することが、長期的には最もコストパフォーマンスの高い選択となります。

企業によるSNS採用の成功事例

企業によるSNS採用の成功事例

SNS採用を成功させている企業の事例を5つ紹介します。

  • 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
  • ユニリーバ・ジャパン株式会社
  • 株式会社ニトリ
  • 合同会社DMM.com
  • 国土交通省

上記の企業の成功事例を詳しく解説していきます。

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)

DeNAは、新卒採用向けTwitterアカウントを活用し、説明会の告知やデザイナー向け講座を効果的に発信しています。

例えば、デザイナー向けのポートフォリオ作成講座や、現役デザイナーによるTipsの共有など、ターゲット層に価値のある情報を提供しています。

また、Twitterを利用し、ポートフォリオセミナーなどで適切なフォロワー集めにも力を入れています。イベント情報をタイムリーに発信し、参加者との双方向コミュニケーションを図ることで、エンゲージメントの高いフォロワーを獲得しています。

DeNAの事例は、特定の職種(この場合はデザイナー)に焦点を当てたSNS戦略の効果を示しています。専門性の高い情報を提供することで、質の高い候補者を集めることに成功しています。

ユニリーバ・ジャパン株式会社

ユニリーバ・ジャパン株式会社

ユニリーバ・ジャパンは、Instagramを活用して効果的な採用活動を展開しています。

例えば、Instagramで社員インタビューや社内制度の紹介を実施したり、実際の社員の声や日常を共有することで、企業文化や働き方をリアルに伝えています。

また、オフィスの様子や社内イベントの写真など、視覚的に魅力的なコンテンツにも余念がありません。

ユニリーバ・ジャパンの成功事例は、ビジュアルを重視したSNS戦略で若い求職者の関心を集めた事例として参考になります。

株式会社ニトリ

株式会社ニトリ

ニトリの事例は、LINEの機能を最大限に活用したSNS戦略の効果を示しています

LINEの画面下部に常時表示されるメニューを活用し、企業情報や採用情報へ簡単にアクセスできるようにしています。

ニトリのLINEリッチメニュー例

また、LINEの友だち追加機能を利用し、複数の採用情報を一括で提供しています。友だち追加をした求職者に対して、説明会情報や選考ステップなど、必要な情報を効率的に届けています。

若年層に人気の高いLINEを採用活動に取り入れることで、直接的かつ効率的なコミュニケーションを実現しています。

合同会社DMM.com

合同会社DMM.com

DMM.comの事例は、動画コンテンツを活用したSNS戦略の効果を示しています

YouTubeを活用して、13部署の仕事内容やキャリアパスを動画で公開。各部署の具体的な業務内容や、そこで働く社員の声を動画で紹介することで、求職者に詳細な情報を提供できています。

詳細な職種情報を動画で提供できており、求職者の理解を深め、ミスマッチを防ぐことに成功しています。

国土交通省

国土交通省

国土交通省の事例は、公的機関がSNSを活用した採用活動を行う効果を示しています。

Facebookを活用し、1対1の採用相談会やイベント告知を発信。公務員採用の特性を活かし、詳細な情報提供と丁寧なコミュニケーションを心がけています。

Facebookを通じて採用担当者の顔が見える形で情報を発信し、求職者との距離を縮めています。

Facebookの特性を活かし、フォーマルな情報発信と双方向のコミュニケーションを両立させています。

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SNS採用で成功するための5つのポイント

SNS採用で成功するための5つのポイント

SNS採用で成功するためのポイントは以下の5つです。

  • ペルソナ設計と企業の魅力を明確にする
  • 継続的に双方向のコミュニケーションを心がける
  • コンテンツの質を高め、ビジュアルを活用する
  • 運用計画とリソースの確保を事前に行う
  • 炎上リスクを管理するガイドラインを整備する

上記のポイントを詳しく解説していきます。

ペルソナ設計と企業の魅力を明確にする

SNS採用は、ターゲットとなる人材像(ペルソナ)や、その人材に訴求する企業の魅力の明確化が重要です。

例えば、「20代後半のITエンジニアで、新しい技術に興味がある人」という具体的なペルソナを設定し、ペルソナが興味を持ちそうな技術情報や、社内の開発環境の紹介などを行います。

ペルソナ設計と企業の魅力の明確化により、SNSでの発信内容が焦点化され、ターゲットとなる人材に効果的にリーチできます。

また、自社の強みを明確に伝えることで、企業と求職者のマッチング精度を高められます

継続的に双方向のコミュニケーションを心がける

SNS採用の成功には、継続的かつ双方向のコミュニケーションが不可欠です。

SNSを使った一方的な発信ではなく、求職者との双方向コミュニケーションを大切にします。コメントやメッセージに迅速に返信し、質問に丁寧に答えることで、求職者との信頼関係を構築します。

継続的な双方向コミュニケーションにより、求職者との信頼関係を構築し、企業に対する理解を深められます。

また、求職者の声を直接聞くことで、採用活動の改善にも役立てられます

コンテンツの質を高め、ビジュアルを活用する

SNSでの効果的な情報発信には、質の高いコンテンツとビジュアルの活用が重要です。写真や動画など視覚的なコンテンツを活用し、企業の雰囲気や職場環境をリアルに伝えます。

例えば、オフィスツアーの動画や、社員の一日を紹介する写真シリーズなど、視覚的に魅力的なコンテンツを作成するとよいでしょう。

質の高いコンテンツとビジュアルの活用により、企業の魅力を効果的に伝え、求職者が興味を持ちやすくなります。

また、定期的な質の高い投稿は、フォロワーの継続的なエンゲージメントを促進します。

運用計画とリソースの確保を事前に行う

効果的なSNS採用を実現するためには、綿密な運用計画とリソースの確保が必要です。

例えば、3ヶ月ごとの投稿計画を立て、必要な人員や予算を事前に確保します。

また、専任の担当者や運用チームを設置し、計画的なSNS運用を実施します。複数の部署から担当者を選出し、多角的な視点でSNS運用を行うことも効果的です。

さらに、計画的な運用ができれば、効果測定と改善サイクルの確立もできるため、PDCAが回しやすくなります

炎上リスクを管理するガイドラインを整備する

SNS運用には炎上リスクがともなうため、適切なリスク管理が必要です。投稿内容やタイミングに関するガイドラインを整備し、炎上リスクを最小限に抑えられるでしょう。

例えば、政治的な発言や差別的な表現を避けるなど、具体的な注意点をリスト化し、ガイドラインの整備と危機管理体制の構築を実施できます。

危機管理体制が構築できれば、炎上リスクを最小限に抑えつつ、効果的なSNS運用を行えます。万が一の事態に備えることで、迅速かつ適切な対応が可能です。

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SNSまとめ

KW「採用 SNS」のまとめ

SNS採用は、「フォロワーを増やせば採用できる」という単純なものではありません。費用対効果や即効性では求人媒体に劣る側面がありますが、媒体の補助的な役割や、特定の業種におけるブランディングツールとしては大きな力を発揮します。

まずは求人媒体で確実に母集団を形成し、その効果を高めるためにSNSを組み合わせる「ハイブリッド運用」が、多くの企業にとっての最適解となります。

そして、SNS運用は高額な外注費をかけず、補助金を活用して社内リソースでまかなう体制を目指してください。求人媒体の強みである再現性と、SNSの強みであるファン化・動機付けを掛け合わせることで、採用活動全体の成果を最大化させられます。

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