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D2C物流の課題と成功戦略|売上を伸ばす鍵はアウトソーシングにあり

更新日

EC市場の中でも特に成長著しいD2C(Direct to Consumer)モデル。自社で企画・製造した商品を、ECサイトを通じて直接顧客に届けるこのビジネスモデルは、高い利益率と顧客との密接な関係構築が魅力です。しかし、事業が成長するにつれて、多くの事業者が「物流の壁」に直面します。

「商品の発送作業に追われて、本来やるべきマーケティング活動に時間が割けない」
「在庫管理が複雑化し、欠品や過剰在庫に悩んでいる」
「誤出荷でお客様からの信頼を失ってしまった」
このような悩みは、D2C事業の成長を鈍化させるだけでなく、ブランド価値そのものを毀損しかねない深刻な問題です。

この記事では、D2C事業者が直面する物流の具体的な課題を明らかにし、その最も効果的な解決策である「物流アウトソーシング」について徹底解説します。さらに、成功事例から学ぶ戦略的な物流の考え方まで、貴社の売上を最大化するためのノウハウを具体的にお伝えします。物流を単なる「コスト」ではなく、ブランドを成長させる「投資」と捉え直すきっかけとなれば幸いです。

戸田峻太郎

この記事の著者

戸田峻太郎

戸田峻太郎

EC事業を年商10億以上に育てるプロ

ECグロースの専門家。
DeNA・スリーミニッツ・ココナラで 15年/年商数百億規模のECを指揮 し、年間10億円超のマーケティング投資を統括。
スリーミニッツ時代のeimy istoireでは 月商1,500万→2億円 へ急成長を2年間で牽引。その他複数D2Cブランドを数億規模に成長させる。

2023年11月に独立後は 「EC構築~集客〜サイト改善~CRM」を一気通貫コンサル を提供し、売上とROIを同時に最大化。
EC企業のマーケティング支援・企業の生成AI活用顧問を務める。
2024年には世界的なMAツール「Braze」で日本の年間No.1 を個人で受賞(Marketing Leader of the Year)
2025年より StockSun認定パートナーとして活動領域を拡大中。

目次

D2C事業の成否を分ける「物流」の重要性

D2Cにおいて、物流は単に「商品を届ける」だけの作業ではありません。顧客が商品を購入した後、最初にブランドと物理的に接触する、極めて重要な顧客体験の最終接点です。この最終接点での体験が、顧客満足度やリピート率、ひいてはLTV(顧客生涯価値)を大きく左右します。

単なる発送業務ではない、顧客体験の最終接点

考えてみてください。あなたがECサイトで商品を購入した時、どのような体験をすると「このブランドは素敵だな」と感じるでしょうか。注文してからすぐに商品が届くスピード感、丁寧に梱包された美しいパッケージ、箱を開けた時に添えられているブランドからのメッセージカード。これらすべてが「物流」が作り出す顧客体験の一部です。

逆に、届いた商品の箱が潰れていたり、注文と違う商品が入っていたり、配送が大幅に遅れたりすれば、どんなに素晴らしい商品であってもブランドへの印象は一気に悪化してしまいます。D2Cでは、この「最後の1秒までの顧客体験」を自社でコントロールできるからこそ、物流の品質が事業の成否を分けるのです。

ブランドの世界観を届け、ファンを育てるための重要施策

物流は、ブランドの世界観を伝える絶好の機会でもあります。例えば、環境への配慮をコンセプトにするブランドであれば、プラスチックを使わない梱包資材を選ぶ。高級感を大切にするブランドであれば、手触りの良い化粧箱やリボンでラッピングを施す。商品と一緒にお手入れ方法や開発秘話を書いたリーフレットを同梱する。

こうした細やかな工夫は、顧客に「大切にされている」という感覚を与え、商品をただの「モノ」ではなく「特別な体験」へと昇華させます。このような感動体験こそが、顧客を熱心なファンへと育て、SNSでの口コミや紹介を生み出す源泉となるのです。

事業拡大のボトルネックにも、成長の起爆剤にもなる

事業の初期段階では、創業メンバーが自ら梱包・発送作業を行うことも少なくありません。しかし、1日の注文件数が数十件、数百件と増えるにつれて、自社での対応は限界を迎えます。

発送作業に追われて商品企画やマーケティング施策が疎かになれば、成長は頭打ちになります。これが「事業拡大のボトルネック」としての物流です。

一方で、早い段階から物流体制を戦略的に設計し、外部のプロフェッショナルと連携すればどうでしょうか。自社は売上を伸ばすためのコア業務に集中でき、物流品質も向上するため顧客満足度は高まります。物量の増加にもスムーズに対応できるため、成長のアクセルを最大限に踏み込めます。これが「成長の起爆剤」としての物流です。物流をどう捉え、どう設計するかが、D2Cの未来を大きく左右するのです。

D2C事業者が必ず直面する7つの物流課題

D2C事業が成長軌道に乗ると、ほぼすべての事業者が以下のような物流課題に直面します。これらの課題を放置すると、機会損失や顧客満足度の低下に直結するため、早期の対策が不可欠です。

課題1:小口・多頻度化する発送業務とリソース不足

D2Cは、卸売を介さず個人顧客に直接販売するため、必然的に発送は「小口・多頻度」になります。1日に100件の注文があれば、100回分のピッキング(商品を棚から取り出す作業)、梱包、伝票発行、発送手続きが必要です。

事業の成長は喜ばしいことですが、それに比例して発送業務は爆発的に増加します。最初は数時間で終わっていた作業が一日がかりになり、ついには従業員総出で対応しなければ回らない、という事態に陥りがちです。結果として、本来最も注力すべき商品開発やマーケティング、顧客分析といったコア業務にかける時間がなくなり、成長の機会を逃してしまいます。

課題2:ブランド体験を左右する梱包・同梱物の煩雑化

前述の通り、梱包は重要な顧客体験の一部です。しかし、ブランドの世界観を表現しようとすればするほど、作業は複雑になります。

  • 商品のサイズに合わせた段ボールの選定
  • 商品を保護するための緩衝材の挿入
  • 薄紙やリボンを使った丁寧なラッピング
  • お礼状やクーポン券、新商品のチラシなど、顧客セグメントに合わせた同梱物の封入

これらの作業を手作業で行うには限界があります。作業が煩雑化すればするほど、ミスも起こりやすくなり、せっかくのこだわりが顧客に届かないどころか、クレームの原因にもなりかねません。

課題3:セールやSNSで乱高下する注文件数への対応

D2Cの大きな特徴は、SNSやインフルエンサーマーケティングとの親和性の高さです。インフルエンサーによる紹介やメディア掲載、あるいはセールやキャンペーンの実施によって、注文件数が一夜にして数倍、数十倍に跳ね上がることも珍しくありません。

このような物量の急増(物量波動)に自社物流で対応するのは極めて困難です。急遽アルバイトを雇っても、教育が追いつかず、かえって作業効率が落ちたり、ミスが多発したりします。結果として、「注文したのに商品がなかなか届かない」という事態を招き、顧客の期待を裏切ることになります。

課題4:複雑化する在庫管理と販売機会の損失

SKU(Stock Keeping Unit:商品の最小管理単位)が増え、販売チャネルが自社ECサイトだけでなく、SNSや実店舗、ポップアップストアなど多角化してくると、在庫管理は一気に複雑化します。

リアルタイムで正確な在庫数を把握できていないと、「サイト上では在庫があるのに、実際は欠品していた(売り越し)」という最悪の事態が発生します。これは顧客からの信頼を大きく損ないます。逆に、欠品を恐れて過剰に在庫を抱えれば、保管スペースを圧迫し、キャッシュフローを悪化させる原因となります。

課題5:誤出荷や配送遅延などのヒューマンエラー

手作業による物流業務では、ヒューマンエラーをゼロにすることは不可能です。商品のピッキングミス、宛名の貼り間違い、同梱物の入れ忘れなど、様々なエラーが起こり得ます。

誤出荷が起これば、謝罪や商品の再送、返品対応など、多大なコストと手間が発生します。それ以上に、顧客が感じたがっかり感や不信感は、ブランドにとって大きな損失です。特に、ギフトとして注文された商品でミスが起きた場合、そのダメージは計り知れません。

課題6:返品・交換対応による業務負荷とコスト増

アパレルやシューズなど、試着ができない商品を扱うD2Cでは、一定数の返品・交換は避けられません。しかし、この返品対応もまた、大きな業務負荷となります。

顧客からの連絡受付、返送されてきた商品の検品、良品であれば在庫に戻す作業、交換品の再発送、返金処理など、そのプロセスは煩雑です。これらの業務に追われることで、本来の発送業務が滞ることもあります。

課題7:見えづらい物流コストによる利益の圧迫

自社で物流を行っていると、コスト構造がブラックボックス化しがちです。配送料や梱包資材費といった直接的な費用は把握できても、発送作業にかかる人件費(残業代含む)、倉庫の賃料、光熱費といった間接的なコストまで正確に算出するのは困難です。

「気づかぬうちに物流コストが利益を圧迫していた」というケースは少なくありません。物流コストを正確に把握し、最適化できていない状態は、健全な事業成長の妨げとなります。

課題解決の最適解は「物流アウトソーシング(発送代行)」

これらの複雑で厄介な物流課題をまとめて解決する、最も効果的で現実的な手段が「物流アウトソーシング(物流代行)」の活用です。物流のプロフェッショナルに、入荷から在庫管理、ピッキング、梱包、発送、さらには返品対応までの一連の業務を委託することを指します。

なぜ自社物流では限界が来るのか?

もちろん、すべてのD2C事業者がアウトソーシングをすべき、というわけではありません。1日の注文件数が数件~十数件程度のスタートアップ期であれば、自社で対応する方がコストを抑えられ、顧客への想いも直接届けやすいでしょう。しかし、事業が成長フェーズに入ると、自社物流の限界点が必ず訪れます。

その最大の理由は、物流業務が「労働集約型」であり、専門性が高いからです。物量が増えれば増えるほど、それに対応する「人」と「場所」が必要になります。しかし、自社で優秀な物流人材を確保・育成し、適切な倉庫スペースを確保し続けるのは容易ではありません。また、WMS(倉庫管理システム)のような高価な設備投資も必要になります。本業ではない物流業務に多大なリソースを投入することは、経営判断として非効率と言わざるを得ません。

物流アウトソーシングで得られる5つのメリット

物流アウトソーシングを活用することで、事業者は多くのメリットを享受できます。

メリット1:商品開発やマーケティングなどコア業務に集中できる

最大のメリットは、時間と人的リソースの創出です。これまで発送業務に費やしていた膨大な時間を、売上を直接生み出す商品企画、新規顧客獲得のためのマーケティング、LTV向上のためのCRM活動といった「コア業務」に振り向けることができます。経営者や担当者が本来やるべき仕事に集中できる環境は、事業の成長スピードを飛躍的に加速させます。

メリット2:プロの品質で顧客満足度が向上する

物流代行会社は、その道のプロフェッショナルです。経験豊富なスタッフが、WMSなどの専門システムを用いて正確かつスピーディーに作業を行います。これにより、誤出荷や配送遅延といったヒューマンエラーを劇的に削減できます。また、ギフトラッピングや特殊な同梱対応など、自社では難しかった高品質な梱包も実現可能となり、顧客満足度の向上に直結します。

メリット3:物量に応じた変動費化でコストを最適化できる

自社で物流を行う場合、人件費や倉庫賃料は、たとえ注文件数が少ない時期でも固定費として発生します。一方、アウトソーシングの多くは、発送件数に応じた「従量課金制」です。これにより、物流コストを固定費から変動費へと転換できます。物量の変動に合わせてコストも変動するため、無駄な支出を抑え、キャッシュフローを安定させることが可能です。

メリット4:事業の成長スピードに合わせて柔軟に拡張できる

セールやメディア掲載で注文件数が急増しても、物流代行会社は豊富なリソースとノウハウで柔軟に対応できます。自社で倉庫を拡張したり、急に従業員を増やしたりすることなく、事業の成長に合わせて物流キャパシティをスケールさせることが可能です。機会損失を防ぎ、成長の波に乗り遅れることがありません。

メリット5:最新の物流システム(WMS)などを活用できる

多くの物流代行会社は、高機能なWMS(倉庫管理システム)を導入しています。これにより、リアルタイムでの正確な在庫管理や、ハンディターミナルを使った効率的なピッキングが可能になります。自社で導入するには数百万単位の投資が必要なこうしたシステムを、アウトソーシングによって初期投資を抑えつつ利用できるのも大きなメリットです。

アウトソーシングのデメリットと注意点

もちろん、アウトソーシングにはデメリットも存在します。委託コストが発生すること、社内に物流ノウハウが蓄積されにくいこと、委託先によっては柔軟な対応が難しい場合があること、などが挙げられます。しかし、これらのデメリットは、後述する「自社に合った正しい物流代行会社の選定」によって最小限に抑えることが可能です。

失敗しない物流代行会社の選び方5つのポイント

物流アウトソーシングの成否は、パートナーとなる代行会社選びで9割決まると言っても過言ではありません。ここでは、自社に最適なパートナーを見つけるための5つの重要なポイントを解説します。

ポイント1:自社の商材・事業規模との相性(実績確認)

物流代行会社には、それぞれ得意な領域があります。

  • 商材:アパレル、コスメ、食品(冷蔵・冷凍)、雑貨など、自社が扱う商材の取り扱い実績が豊富かを確認しましょう。例えば、アパレルなら採寸・検品(ささげ業務)、コスメなら薬機法に基づいた保管・管理、食品なら温度管理や賞味期限管理といった専門的なノウハウが求められます。
  • 事業規模:月間の出荷件数が数十~数百件の中小規模を得意とする会社もあれば、数万件以上の大規模な物流に対応できる会社もあります。自社の現在の規模と、将来的な成長予測に合ったキャパシティを持つ会社を選ぶことが重要です。

必ず、自社と類似した業界・規模のD2Cブランドの支援実績があるかを確認しましょう。

ポイント2:ブランドの世界観を体現できるか(梱包・同梱物の柔軟性)

D2Cにおいて梱包は「最後のクリエイティブ」です。単に商品を箱詰めするだけでなく、ブランドの世界観を表現できるかどうかが極めて重要です。

  • オリジナルの段ボールや梱包資材を使用できるか
  • ギフトラッピングに柔軟に対応してくれるか
  • メッセージカードやチラシなど、複数の同梱物を間違いなく封入できるか
  • 購入金額や顧客ランクに応じて同梱物を変更するといった、個別対応は可能か

これらの要望にどこまで応えてくれるか、事前に細かく確認しましょう。倉庫見学が可能であれば、実際に現場を見てみることを強くお勧めします。

ポイント3:利用しているカートシステムやOMSと連携できるか

これは見落とされがちですが、非常に重要なポイントです。ECサイトの受注情報を物流倉庫へスムーズに連携できなければ、結局手作業が発生し、効率化のメリットが半減してしまいます。

自社が利用しているECカートシステム(Shopify, futureshop, ecforce, MakeShopなど)や、導入している場合はOMS(受注管理システム)と、代行会社が利用するWMS(倉庫管理システム)がAPI連携に対応しているかを必ず確認してください。自動連携により、受注から出荷指示までのプロセスがシームレスになり、ヒューマンエラーの削減とリードタイムの短縮が実現します。

ポイント4:料金体系は明確か(固定費・変動費の内訳)

物流代行の料金は、主に以下の項目で構成されます。

  • 固定費:システム利用料、倉庫保管料など
  • 変動費:入荷作業料、ピッキング・梱包作業料、配送料、資材費など

見積もりを取る際は、どの作業にいくらかかるのか、料金体系が明確に示されているかを確認しましょう。「一式」といった曖昧な見積もりを出す会社は要注意です。複数の会社から見積もりを取り、自社の出荷件数や保管状況を当てはめてシミュレーションすることで、トータルコストを比較検討できます。

ポイント5:事業成長を支援する提案力・改善力はあるか

優れた物流パートナーは、単なる「作業代行業者」ではありません。現状の課題を分析し、「この梱包資材に変えればコストを削減できます」「新しい配送キャリアを導入して、顧客の利便性を高めませんか」といった、事業成長に繋がる改善提案をしてくれます。

商談の際に、担当者がどれだけ自社のビジネスモデルやブランドを理解しようとしてくれるか、そして物流のプロとしてどのような付加価値を提供できるかをしっかりと見極めましょう。

事例から学ぶD2C物流の成功戦略

ここでは、実際に物流戦略を巧みに活用して成功を収めているD2Cブランドの事例を3つご紹介します。自社の戦略を考える上でのヒントがきっと見つかるはずです。

事例1:【アパレル】システム導入でリードタイムを短縮し顧客体験を向上させた「COHINA」

身長155cm以下の小柄な女性向けアパレルブランド「COHINA」は、熱量の高いファンコミュニティを形成し、急成長を遂げているD2Cブランドです。事業拡大に伴い、同社が直面したのは、属人化した物流オペレーションの限界でした。

【導入前の課題】

  • 受注処理から倉庫への出荷指示までを手作業で行っており、ミスが発生しやすかった。
  • 出荷件数の増加に伴い、担当者の業務負荷が限界に達していた。
  • 複雑なオペレーションが原因で、注文から発送までのリードタイムが長くなっていた。

【解決策と成果】

COHINAが選んだのは、受注管理から倉庫業務までを自動連携させるクラウド型の物流システム(LOGILESS)の導入でした。これにより、ECサイトからの受注情報は自動で倉庫のWMSに連携され、シームレスな出荷指示が可能になりました。

結果として、これまで手作業で行っていた業務の約90%を削減することに成功。これにより生まれたリソースを顧客対応やマーケティングに集中させることができました。さらに特筆すべきは、発送までのリードタイムが平均1日短縮されたことです。顧客からは「注文してすぐ届いた!」という喜びの声が多数寄せられ、顧客満足度の向上に大きく貢献しました。
この事例は、物流システムの導入がいかに業務効率化と顧客体験向上に直結するかを示す好例です。

事例2:【食品】徹底した品質管理と世界観でファンを魅了する「Mr. CHEESECAKE」

「人生最高のチーズケーキ」をコンセプトに、オンライン限定で商品を届ける「Mr. CHEESECAKE」。販売開始と同時に数分で完売することも珍しくない、カリスマ的な人気を誇るD2Cブランドです。

【物流戦略のポイント】

同ブランドの成功を支えているのは、単なる味だけではありません。顧客の手元に届くまでの体験全体をデザインする、極めて戦略的な物流にあります。

  • ブランド体験を演出するパッケージ:商品が最初に顧客に触れる「箱」のデザインや手触りに徹底的にこだわり、開封体験(Unboxing Experience)そのものをブランド価値の一部としています。これは、物流を単なる梱包作業と捉えず、ブランドコミュニケーションの場と位置づけている証拠です。
  • 冷凍配送による価値創造:商品は冷凍状態で配送されますが、これは品質保持だけでなく、「冷凍」「半解凍」「全解凍」と温度帯によって変化する味わいを楽しむ、という新しい食体験の提案でもあります。待つ時間や食べる時間も含めてブランドの世界観に没入させる、高度なマーケティング戦略が物流と一体化しています。

Mr. CHEESECAKEの事例は、物流がブランドの世界観を伝え、商品価値をさらに高めるための強力な武器になることを教えてくれます。特に、形のない「体験」や「ストーリー」を重視する現代の消費者に対し、物流がいかに効果的なアプローチとなり得るかを示しています。

事例3:【コスメ】積極的な外部委託とサステナブルな取り組みで急成長した「BULK HOMME」

メンズスキンケアのD2Cブランドとして、国内のみならず海外にも多くのファンを持つ「BULK HOMME」。同社の急成長の裏側には、早い段階からの積極的な物流アウトソーシング戦略がありました。

【物流戦略のポイント】

  • 早期のアウトソーシングによるコア業務集中:BULK HOMMEは、事業の初期段階から物流業務を専門業者(郵船ロジスティクス)へ委託。これにより、自社リソースを商品開発やブランディング、マーケティングといったコア業務に集中投下することができ、スピーディーな事業拡大を実現しました。特に、複雑な手続きが伴う海外発送においても、プロの知見を活用することでスムーズな展開を可能にしています。
  • 顧客ニーズと社会情勢を反映した物流改善:同社は顧客の利便性向上のため、いち早く「置き配サービス」を導入。在宅時間が不規則な顧客でも商品を受け取りやすくすることで、購入のハードルを下げました。さらに、環境意識の高まりを受け、梱包資材をサステナブルな素材に切り替えるなど、企業の社会的責任を果たす姿勢も示しています。

BULK HOMMEの事例からは、アウトソーシングを戦略的に活用して事業成長を加速させる重要性と、時代の変化や顧客のニーズに合わせて物流を常にアップデートしていく姿勢の必要性を学ぶことができます。物流を固定的なものと捉えず、顧客満足度やブランド価値向上のための改善を続けることが、競争の激しいD2C市場で勝ち抜く鍵となります。

「最適な物流戦略がわからない」そんな時はプロに相談するのが成功への近道

ここまで、D2C物流の課題から解決策、そして成功事例までを詳しく解説してきました。しかし、読者の中には、「自社にとって最適な物流代行業者がどこなのか判断できない」「物流だけでなく、マーケティングや販売戦略も含めて全体を最適化したい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

それもそのはずです。物流はあくまでD2C事業を構成する一つのピースに過ぎません。本当の意味で売上を最大化するためには、物流を単体で考えるのではなく、商品戦略、マーケティング戦略、サイト構築、CRM戦略といった、事業全体の文脈の中で捉え、最適な形を設計する必要があります。

StockSunならD2Cのプロが事業全体を俯瞰した「勝てる戦略」を構築

自社だけで全体最適の視点を持つのは、非常に困難です。そこで私たちは、外部の専門家の知見を活用することを強くお勧めします。株式会社StockSunには、D2C事業の立ち上げからグロースまで、数多くの実績を持つプロフェッショナルが多数在籍しています。

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このようにお考えなら、ぜひ一度、StockSunの無料相談をご活用ください。D2Cの物流戦略はもちろん、貴社が抱えるあらゆる経営課題に対して、最適な解決策をご提案します。

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まとめ

本記事では、D2C事業における物流の重要性から、具体的な課題、解決策としてのアウトソーシング活用法、そして成功事例までを網羅的に解説しました。

D2Cにおける物流は、顧客体験を決定づけ、ブランドの成長を左右する非常に重要な戦略的要素です。煩雑な物流業務から解放され、プロフェッショナルの品質を活用することで、事業者は本来注力すべきコア業務に集中し、事業成長を加速させることができます。

ぜひこの記事を参考に、自社の物流体制を見直し、最適なパートナーと共に「攻めの物流」を実践してください。その一歩が、貴社のD2C事業を次なるステージへと導くはずです。

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