Meta広告のターゲティングは、「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3種類に大きく分けられます。違いや設定方法を解説する記事は多くありますが、実際の運用で成果を左右するのは、3種類の違いを知ることだけではありません。
重要なのは、「自社にはどんなデータがあり、それをどのオーディエンスに活用できるのか」を把握すること。保有している顧客情報やWebサイトの訪問データなどを適切に使い分けることで、同じ広告予算でもターゲティングの精度や成果は変わります。
この記事では、Meta広告における3種類のターゲティングの違いと使い分けを一覧で整理したうえで、カスタムオーディエンスの13種類のソースをすべて解説します。さらに、商材別のターゲティング設計や、オーディエンスを絞りすぎて配信量が不足する失敗を防ぐための判断軸まで、実務で使える形で解説します。
この記事の結論(Meta広告 ターゲティング 早わかり)
目次
Meta広告のターゲティングとは、広告を届ける相手をどう決めるかという設定のこと。年齢や地域といった属性で指定する方法もあれば、自社サイトを訪れた人を指定する方法もあります。
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どれだけ良いクリエイティブを用意しても、届く相手が違えば反応は返ってきません。逆に、伝えたい相手に届いてさえいれば、素材が完璧でなくても成果は出ます。
ただし2026年現在、この「相手を決める」作業の主導権は運用者から媒体側へ移りつつあります。Metaの配信アルゴリズムが精度を上げた結果、人が細かく指定するより任せたほうが良い結果になる場面が増えました。
そのため、いま運用者に求められるのは条件を絞り込む技術ではありません。媒体に渡すデータをどれだけ揃えられるかという準備の部分に移っています。
この記事もその前提で読み進めていただければと思います。
Meta広告は、「キャンペーン」「広告セット」「広告」の3階層で構成されています。ターゲティングを設定するのは、真ん中にある「広告セット」です。
広告セットが重要なのは、ターゲティングだけでなく、予算配分や配信、最適化を考えるうえでも基本となる単位だから。ターゲティングを細かく分けすぎると広告セットの数が増え、1つの広告セットに蓄積されるデータが分散しやすくなります。
その結果、十分なデータを集めにくくなり、かえって配信の最適化を妨げることがあります。「細かくターゲティングすればするほど成果が上がる」とは限らない点に注意しましょう。
この「ターゲティングを分けすぎない」という考え方は、後半で解説する失敗パターンでも詳しく取り上げます。
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Meta広告のターゲティングは、「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3種類に分けられます。ただし、3種類は同じ条件から選ぶ並列の選択肢ではありません。
それぞれ狙える相手と役割が異なり、必要な準備も変わります。
| 種類 | 指定するもの | 狙える相手 | 必要な準備 |
|---|---|---|---|
| コアオーディエンス | 年齢・地域・興味関心・行動などの条件 | まだ自社を知らない潜在層 | なし。すぐ使える |
| カスタムオーディエンス | 自社サイトの訪問者、顧客リスト、動画視聴者など | すでに接点がある人 | Metaピクセルの設置や顧客データ |
| 類似オーディエンス | カスタムオーディエンスを元にした「似ている人」 | 既存顧客に近い新規層 | 元になるカスタムオーディエンス |
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3種類の関係性を理解するうえで、特に注目したいのが「類似オーディエンスは単独では作れない」という点。
類似オーディエンスを作成するには、元となるカスタムオーディエンスが必要です。つまり、カスタムオーディエンスを整備しておくことが、既存顧客への再アプローチだけでなく、新規顧客の開拓にもつながります。
そのため、Meta広告のターゲティングを考えるときは、「どの条件で絞るか」だけでなく、「自社が持っているデータから、どんなカスタムオーディエンスを作れるか」を最初に確認することが重要です。
コアオーディエンスとは、Metaが保有する属性や行動のデータをもとに、条件を指定して配信先を絞る方法のこと。準備なしですぐ使えるため、最初に触れることになる設定です。
細かい項目は膨大にありますが、分類としては次の3つに整理できます。Metaの公式ドキュメントでも「利用者層データ、興味・関心、行動」という区分が使われています。
| 分類 | 指定できる内容 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 基本設定 | 地域/年齢/性別/言語 | すべての広告セットで設定する土台。商圏や年齢層が明確な商材で効く |
| 利用者層データ | 学歴/職種/役職/勤務先/交際ステータス/子どもの有無など | BtoBで役職を絞る、ファミリー向け商材で子どもの有無を使うなど |
| 興味・関心 | ユーザーが関心を示しているトピック | 潜在層へのアプローチ。最も使用頻度が高い |
| 行動 | 購買行動/デバイス利用/旅行傾向/記念日など | 直近の行動から購買タイミングを狙う |
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興味・関心のカテゴリは階層構造になっており、大分類から掘り下げていく形で指定します。主なカテゴリと該当例は次のとおりです。
| 大カテゴリ | 該当する関心の例 |
|---|---|
| ビジネスと産業 | 経営/マーケティング/不動産/人材/起業 |
| テクノロジー | ソフトウェア/モバイル端末/家電/コンピューター |
| ショッピングとファッション | アパレル/美容/ブランド/オンラインショッピング |
| フィットネスとウェルネス | トレーニング/ヨガ/ダイエット/健康食品 |
| 飲食物 | 料理/飲料/レストラン/グルメ |
| スポーツ・アウトドア | 各種スポーツ/登山/キャンプ/釣り |
| エンターテインメント | 映画/音楽/ゲーム/読書 |
| 家族と人間関係 | 子育て/結婚/ペット |
| 趣味や活動 | 旅行/写真/DIY/園芸 |
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カテゴリは随時更新されるため、実際に選べる項目は広告マネージャの検索窓で確認しましょう。キーワードを入力すると候補が表示され、それぞれの推定オーディエンスサイズも確認できます。
ここは取り違えやすい部分です。詳細ターゲット設定では、条件の足し方によって配信範囲が逆方向に動きます。
絞ったつもりで広げていた、あるいはその逆というミスは実際によく起こります。設定後は必ず推定オーディエンスサイズの変化を確認しましょう。
ターゲティング条件を設定すると、広告マネージャに「推定オーディエンスサイズ」が表示されます。これは、設定した条件に当てはまるユーザー数の目安です。
ただし、重要なのは「何万人なら正解」という絶対的な基準ではありません。広告予算とオーディエンスサイズのバランスを見るために使います。
| オーディエンス | 予算とのバランス | 起こりやすいこと |
|---|---|---|
| 狭すぎる | 予算に対して人数が少ない | 同じ人への表示が増え、広告疲れにつながる |
| 適切 | 予算と人数が釣り合っている | 必要なユーザーに継続的に配信できる |
| 広すぎる | 予算に対して人数が多すぎる | 広い範囲に配信され、十分な接触量を確保しにくい |
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たとえば、月150万円の予算に対して対象が数千人しかいない場合は、同じユーザーに広告が何度も表示される可能性があります。一方、対象が数百万人以上と広すぎれば、限られた予算では十分なユーザーに広告を届けにくくなります。
そのため、当社では商材の市場規模や広告予算に応じて、数万人〜数百万人程度を一つの目安として調整しています。BtoBのように対象が限られる商材なら数万人規模、一般消費者向けなら数十万人以上を確保する、といった考え方です。
推定オーディエンスサイズは「多ければ正解」ではありません。広告予算・商材の市場規模・オーディエンスサイズの3つのバランスで判断しましょう。
なお、Advantage+によってオーディエンスが拡張される場合、推定値の意味が変わることがあります。設定した条件に当てはまるユーザーの単純な合計ではなくなるため、表示されている数字だけで配信対象を判断しないことが重要です。
意外と設定されていないのが「除外」です。すでに問い合わせた人や購入済みの顧客に広告を配信し続けても、成果にはつながりません。
たとえば、サンクスページに到達した人をカスタムオーディエンスとして作り、それを除外に設定します。これだけで無駄な配信を削減できます。BtoBのように検討期間が長い商材ほど効果が出やすい設定です。
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【無料】自社に最適なターゲティング設計を相談するここからが本記事の中心です。カスタムオーディエンスとは、自社のデータやMeta上でのエンゲージメントをもとに、すでに接点のある人を対象にする機能のこと。
多くの企業がサイト訪問者へのリターゲティングだけで使っていますが、Metaは公式に13種類のソースを定義しています。
ソースは大きく2群に分かれます。自社が保有するデータから作るものと、Meta上での反応から作るものです(出典:カスタムオーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター)。
| 群 | ソース | 対象になる人 |
|---|---|---|
| 自社の データ | ウェブサイト | Metaピクセルでトラッキングしたサイト訪問者 |
| 顧客リスト | メールアドレスや電話番号をアップロードして照合した人 | |
| アプリアクティビティ | 自社アプリで特定のアクションを実行した人 | |
| カタログ | 商品カタログ内のアイテムにアクションした人 | |
| オフラインアクティビティ | 店舗での購入などオフラインで行動した人 | |
| Metaでの 反応 | 動画 | Metaプラットフォームで動画を視聴した人 |
| リード獲得フォーム | 広告のフォームを開いた、または送信した人 | |
| Instagramアカウント | Instagramビジネスアカウントにアクションした人 | |
| Facebookページ | Facebookページにアクションした人 | |
| ショッピング | FacebookショップやInstagramショップで閲覧・購入した人 | |
| インスタントエクスペリエンス | フルスクリーン広告にアクションした人 | |
| イベント | Facebookイベントに返信した人 | |
| Facebook上の出品 | Marketplaceの出品投稿にアクションした人 |
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このほかに「除外のみのカスタムオーディエンス」も作成できます。これは顧客リストのカスタムオーディエンスの一種で、広告の配信対象から特定のユーザーを外す目的でのみ使用します。独立したソースではないため、上記の13種類には含めていません。
なお、1つの広告アカウントで作成できるカスタムオーディエンスは最大500種類までと公式に定められています。上限に達することはまずありませんが、管理が煩雑にならないよう命名規則は決めておくと安心です。
13種類すべてを使う必要はありません。法人向け商材であれば、次の3つから着手すると効果が出やすくなります。
顧客リストを使う場合、メールアドレスや電話番号はハッシュ化された状態でMetaに照合されます。個人情報の取り扱いについては、事前にプライバシーポリシーの記載を確認してください。
見落とされがちなのが「動画のカスタムオーディエンス」です。すでに動画広告を配信しているなら、その視聴者をそのままオーディエンスにできます。
しかも視聴時間で区切れる点が優れています。数秒で離脱した人と、最後まで見た人では関心度がまったく違います。長く視聴した人だけを抽出すれば、サイト訪問がなくても検討度の高い層をつくれます。
認知目的で動画を回し、視聴者に対して獲得目的の広告を当てる。この2段構えは、サイトへの流入がまだ少ない立ち上げ期に有効です。
13種類のなかに、除外だけに使える特殊なタイプがあります。顧客リスト型の一種で、広告の配信対象から外す目的でのみ使用できます。
すでに契約済みの顧客や、取引をお断りした先などを登録しておくと、意図しない配信を防げます。BtoBでは既存顧客に自社の広告が表示され続けることが気まずい場面もあるため、実務上の価値は小さくありません。
なお、カスタムオーディエンスの多くはMetaピクセルが正しく動いていることが前提になります。計測環境がまだ整っていない場合は、そちらを先に済ませましょう。
▼合わせて読みたい
Meta広告のコンバージョン設定|ピクセル・CAPIの設置から計測できない原因まで解説
\使えるオーディエンスを一緒に洗い出します/
【無料】自社のデータ資産を棚卸ししてもらう類似オーディエンスとは、既存顧客と似た特性を持つ人へ配信範囲を広げる機能のこと。カスタムオーディエンスを元にして作ります。
Metaは、元になるオーディエンスの利用者層データや興味・関心、行動といった情報を分析します。そのうえで、似た要素を持つ人を探し出して配信対象にします(出典:類似オーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター)。
実名登録を前提とした媒体であるMetaは、この「似ている人を探す」精度が高いと言われています。他媒体で同じことをしても同等の結果になるとは限りません。
類似オーディエンスで最も重要なのは、元にするリストの選び方です。Metaも公式に、顧客全員を含むオーディエンスより優良顧客で構成したほうがよい結果を得られる可能性があると述べています。
たとえば、購入者全員ではなくリピート購入者だけ、あるいは受注に至った商談相手だけでリストを作ります。母数は減りますが、増やしたいのは「顧客の数」ではなく「良い顧客の数」です。
類似オーディエンスは、元のリストとどれくらい似ているかを割合で指定します。割合を小さくすればマッチ率が高まり、大きくすれば対象は広がります。
実務では、最も似ている層から始めて、成果を見ながら徐々に広げる進め方が扱いやすくなります。最初から広く取ると、何が効いているのか判断しにくくなるためです。
なお、指定できる割合の具体的な数値は管理画面で確認しましょう。
見落とされやすい重要な制限があります。Meta広告では、金融商品・サービス、雇用、住宅に関する広告が「特別広告カテゴリ」の対象となり、通常の広告とは異なるターゲティングルールが適用されます。
特に注意したいのが、年齢や地域などの指定に制約がかかること。類似オーディエンスなど、一部のオーディエンス機能も利用できない、または制限される場合があります。
これは、広告による不公平・差別的な配信を防ぐための仕組みです。求人広告、不動産広告、金融サービスの広告を運用する場合は、通常のMeta広告と同じ感覚でターゲティングを設計しないよう注意しましょう。
該当する業種では、類似オーディエンスに頼らなくても成果を出せる設計を最初から考えることが重要です。カスタムオーディエンスやクリエイティブ、コンバージョンデータなど、利用できる要素を組み合わせて配信を設計しましょう。
StockSun代表 岩野 圭佑
求人や不動産、金融の広告でこの制限を知らずに設計してしまい、配信直前に組み直しになった例を何度か見ています。該当業種かどうかは、企画の一番最初に確認すべき項目です。クリエイティブを作り込んでから気づくと、手戻りが大きくなります。心当たりがあれば、着手前にご相談ください。
Advantage+ オーディエンスとは、配信先の選定をMetaのAIに任せる機能のこと。近年はこちらを前提に運用するケースが増えています。
Metaは公式に、目的別の効果を数値で示しています。以下はMetaが公表している値であり、当社の実績値ではありません。
| キャンペーンの目的 | 結果の単価 |
|---|---|
| 認知 | 14.8%低くなる可能性 |
| トラフィック・エンゲージメント・リード | 9.7%低くなる可能性 |
| 売上・アプリの宣伝 | 7.2%低くなる可能性 |
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出典:Advantage+ オーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター
目的によって効果の幅が違う点は押さえておきたいところ。認知目的で最も効果が大きく、売上目的では相対的に小さくなっています。
Metaは、リターゲティングキャンペーンを除くほぼすべてのキャンペーンでAdvantage+ オーディエンスのA/Bテストを実施することを推奨しています。
裏を返せば、既存顧客に絞って配信したいリターゲティングでは向きません。目的に応じて手動と使い分けるのが現実的な運用です。
当社の広告運用コンサルタントの所感としては、手動でターゲティングしたキャンペーンと比較して、勝率でいえばAdvantage+ 側が8割程度という感触です。これは公式の数値ではなく実務上の実感値ですが、迷ったらオンで始めて問題ありません。
ここは誤解が多い部分です。「AIに任せると指定がすべて無視される」と思われがちですが、そうではありません。
Advantage+ 詳細ターゲット設定は、あくまで詳細ターゲット設定に対するオプション。年齢・性別・地域・言語といった設定や、除外設定は引き続き適用されます。拡張されるのは興味関心や行動の部分だけです(出典:Advantage+ 詳細ターゲット設定について|Metaビジネスヘルプセンター)。
既存顧客の除外はそのまま効くため、安心してオンにできます。なお、社会問題・選挙・政治に関連するキャンペーンでは使用できません。
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【無料】Advantage+を使うべきか判断してもらうここまでの選択肢を、実際にどう組み合わせるかを商材別に整理していきます。
| 商材 | 起点にするターゲティング | 広げ方 | 除外に入れるもの |
|---|---|---|---|
| BtoB SaaS | リード獲得フォーム/料金ページ訪問者 | 受注顧客リストの類似オーディエンス | 既存契約者/不採用先 |
| 店舗集客 | 地域指定+興味関心 | 来店データのカスタムオーディエンス | 商圏外/既存会員 |
| EC | カタログ/ショッピングのカスタムオーディエンス | 購入者リストの類似オーディエンス | 直近購入者 |
| 高単価商材 | 動画視聴者(長時間視聴のみ) | 問い合わせ者の類似オーディエンス | 問い合わせ済み |
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法人向け商材では、検討期間が長く一度の接触では決まりません。そのため、接点を持った人を確実に拾い続ける設計が重要になります。
リード獲得フォームを開いたが送信しなかった人は、興味はあるが何かが引っかかった層です。ここに別の訴求を当てると、比較的低い単価で獲得できます。
単価が高い商材ほど、一度サイトを見ただけでは判断されません。そもそもサイトへの流入自体が少なく、リターゲティングの母数が溜まらないという問題も起こります。
この場合、先に動画で認知を広げ、視聴者をカスタムオーディエンスとして蓄積する設計が有効。サイトに来ていなくても、動画を最後まで見た人は関心を示した層と判断できます。
そのうえで、視聴者に対して資料請求や個別相談を訴求します。いきなり問い合わせを求めるより、段階を踏むぶん獲得単価が下がりやすくなります。
すべてのユーザーに同じターゲティングと広告を配信しても、成果は伸びにくくなります。ユーザーの検討段階に合わせて、ターゲティングと広告の訴求を変えることが重要です。
| 段階 | 使うターゲティング | 広告で伝えること |
|---|---|---|
| 潜在層 | コアオーディエンス/Advantage+ | 課題の提起。商品説明はまだしない |
| 準顕在層 | 類似オーディエンス/動画視聴者 | 解決策としての自社サービス |
| 顕在層 | サイト訪問者/フォーム離脱者 | 導入事例や価格など、後押しになる材料 |
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StockSun代表 岩野 圭佑
リターゲティングだけで成果が出ていると、そこに予算を寄せたくなります。ただリターゲティングは既存の母数を刈り取っているだけなので、必ず頭打ちが来ます。潜在層への配信を止めた瞬間に、半年後の刈り取り対象が消えます。効率の良い面だけを残す判断は、短期では正しく見えても中期では損をします。
ターゲティングは、細かく設定すればするほど成果が上がるわけではありません。実際の運用では、「絞りすぎ」「分けすぎ」「重複」「データの質」「除外漏れ」が失敗につながりやすくなります。
まずは、よくある症状と原因、対処法を一覧で確認しましょう。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 配信量が伸びず単価も高い | ターゲティングを絞りすぎている | 条件を外して母数を広げる |
| どの広告セットも学習が終わらない | 広告セットを分けすぎている | 統合してデータを1か所に集める |
| 入札単価が不自然に高い | 自社の広告セット同士が競合している | 重複率を確認し、統合または除外する |
| 類似オーディエンスの成果が悪い | 元のリストの質が低い/件数が少ない | 優良顧客に絞ってリストを作り直す |
| 既存顧客から広告について指摘される | 除外設定を入れていない | 顧客リストを除外に設定する |
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最も多い失敗です。ペルソナを詳細に設計するほど、条件を重ねたくなります。ただし条件を足すほど対象は狭まり、学習に必要なデータ量が確保できなくなります。
当社で、配信開始時のオーディエンスサイズを絞った場合と広く取った場合を比較したことがあります。結果は、広く配信して始めたほうが最終的なCPAは安く収まりました。初期の学習母数が多いぶん学習期間が短く済み、そこから効率が改善していく動きになります。
絞って始めると序盤のCPAは良く見えますが、学習が進まず途中で頭打ちになります。
【対策】
まずは性別と、明らかに商材と合わない年齢層を外す程度から始めます。成果を見ながら少しずつ絞り込むほうが、結果的に早く安定します。
「ターゲットごとに広告セットを分け、それぞれに最適なクリエイティブを当てる」。丁寧な設計に見えますが、予算が限られている場合は逆効果です。
最適化は広告セット単位でかかるため、細かく分けるほど1セットあたりのコンバージョン数が減ります。結果として、どのセットも学習が完了しないまま予算だけを消化していきます。
【対策】
迷ったら統合します。構造はできるだけシンプルに保ち、データを1か所に集めるほうが、現在のMeta広告では成果につながります。
複数の広告セットで似たターゲティングを設定すると、同じユーザーに対して自社の広告セット同士が入札で競合することがあります。ターゲティングを細かく分けたつもりでも、実際には同じユーザーが複数の広告セットに含まれているケースがあるため、広告セットを増やせば増やすほどよいとは限りません。
なお、「重複率が何%なら必ず統合すべき」というMeta公式の基準はありません。当社では運用上の目安として、重複率が30%を超えた場合に統合や除外を検討しています。重要なのは30%という数字そのものではなく、広告セットを細かく分けすぎて、自社の広告同士でユーザーを取り合っていないかを確認することです。
【対策】
管理画面でオーディエンス同士の重複状況を確認します。重複が大きい場合は、広告セットを統合するか、一方から重複するオーディエンスを除外して整理しましょう。
元になるリストの件数が少ないと、Metaが「似ている人」を判断する材料が足りません。特徴を掴めないまま拡張されるため、精度が落ちてしまいます。
【対策】
件数が確保できない場合は、無理に類似オーディエンスを使いません。コアオーディエンスやAdvantage+ で母数を取りにいくほうが現実的。リストが貯まってから改めて作成しましょう。
Meta広告では、誰に配信するかだけでなく、誰に配信しないかを設定することも重要です。とくに見落とされやすいのが、問い合わせ済みのユーザーや既存顧客の除外設定です。
すでに問い合わせや購入を済ませたユーザーに新規獲得向けの広告を配信し続けると、広告費が無駄になるだけでなく、同じ広告が何度も表示されて印象を損なう可能性もあります。
【対策】
新規獲得が目的の広告では、既存顧客や問い合わせ済みユーザーをカスタムオーディエンスから除外します。「誰に届けるか」だけでなく「誰を除外するか」までセットで設計することが、効率的なターゲティングにつながります。
ターゲティングの具体的な考え方については、当社の広告運用コンサルタントによる解説動画でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
広告セットの構造とターゲティングの関係については、次の動画で体系的に解説しています。
StockSun代表 岩野 圭佑
「ターゲティングを詰めれば成果が上がる」と考えて相談に来られる方が多いのですが、実際は逆のことが起きています。媒体の最適化が進んだ結果、人が絞り込むほど邪魔になる場面が増えました。いま運用者がやるべきなのは、絞ることではなく良質なデータを渡すことです。手を動かす方向を変えてみてください。
他媒体のターゲティングとあわせて検討したい場合は、TikTok広告ターゲティング完全ガイド|種類・設定・成果を出すコツの記事でも解説しています。リード獲得フォームのカスタムオーディエンスを含め、リード獲得広告そのものの設計はMetaリード獲得広告でまとめています。
\重複や除外漏れがないか確認します/
【無料】ターゲティングの見直しを相談する細かく絞りすぎないほうが成果につながります。最適化は広告セット単位でかかるため、条件を重ねて母数を減らすと学習が進みません。まずは性別や明らかに合わない年齢層を外す程度から始め、成果を見ながら調整する進め方をおすすめします。
1つの広告アカウントで最大500種類まで作成できると公式に定められています。実務で上限に達することはまずありませんが、数が増えると管理が煩雑になります。「サイト_料金ページ_30日」のように、命名規則を決めておくと運用しやすくなります。
最も似ている層から始めて、成果を見ながら広げる進め方が扱いやすくなります。割合を小さくするとマッチ率が高まり、大きくすると対象が広がるという関係です。指定できる具体的な割合は仕様変更されることがあるため、実際の値は管理画面で確認してください。
リターゲティング以外であれば、まずオンで試して問題ありません。Metaもリターゲティングキャンペーンを除くほぼすべてのキャンペーンでA/Bテストを推奨しています。既存顧客だけに配信したい場合は、意図した範囲を超えて広がる可能性があるため手動での指定が向いています。
興味関心は「何に関心を持っているか」、行動は「実際にどう動いたか」を指します。たとえば旅行に関心がある人と、直近で旅行関連の行動をとった人では、購買までの距離が違います。行動のほうがタイミングを捉えやすい一方、対象は少なくなります。
短期的には効率が良く見えますが、おすすめはしません。リターゲティングは既存の母数を刈り取る施策のため、必ず頭打ちが来ます。潜在層への配信を止めると、数か月後に刈り取る対象そのものもなくなります。並行して新規層へのリーチを確保しましょう。
入れることをおすすめします。すでに問い合わせた人や購入済みの顧客に配信を続けても成果にはつながらず、予算が無駄になります。サンクスページ到達者や顧客リストをカスタムオーディエンスとして作り、除外に設定するだけで改善します。
有効です。実名登録を前提とした媒体のため、役職や勤務先といった情報の精度が高く、決裁権を持つ層に届けやすい特徴があります。とくにFacebook面は年齢層が高く、ビジネス目的での利用が中心です。リード獲得フォームのカスタムオーディエンスと組み合わせると効果が出やすくなります。
Meta広告のターゲティングは、「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」類似オーディエンスの3種類に整理できます。それぞれ狙う相手が違い、類似オーディエンスを作るにはカスタムオーディエンスが前提になるという依存関係があります。まずはカスタムオーディエンスの整備から着手しましょう。
そのカスタムオーディエンスには、公式に13種類のソースが定義されています。サイト訪問者だけを使っている企業がほとんどですが、顧客リスト、リード獲得フォーム、動画視聴者といった資産が眠っていることは珍しくありません。自社にどんなデータがあるかを一度棚卸ししてみると、使えるオーディエンスが見つかります。
そして最も避けたいのが、ターゲティングの絞り込みすぎです。媒体側の最適化が進んだ現在、条件を重ねるほど学習の母数が減り、かえって単価が上がります。Advantage+ オーディエンスも含めて、まずは広く配信して媒体に判断させるほうが結果につながります。除外設定だけは忘れずに入れておきましょう。
StockSunでは、ターゲティングの設計から運用改善までご支援しています。自社のどのデータが使えるのか分からないという段階でも構いませんので、まずは現在の状況をお聞かせください。
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StockSun代表 岩野 圭佑
ターゲティングのご相談をいただくと、まず「どんなデータをお持ちですか」と伺います。設定の巧拙より、渡せるデータの量と質で結果が決まるからです。顧客リストが眠っているのに使われていないケースは本当に多くあります。まずは自社のデータ資産を棚卸ししてみましょう。