「ブランド戦略」と「ブランディング」を同じものだと思っていませんか?
ロゴやデザインだけを整えても、戦略の裏付けがなければ “なんとなく良さそう”で終わり、売上や指名買いには直結しません。逆に、ブランドの核となる“戦うフィールドと勝ち筋”を明確にしてからブランディングを行えば、価格競争に巻き込まれず、顧客が自発的に選び続けてくれる強いブランドへと成長します。
本記事では、
を体系的に解説いたします。
目次
ブランドとは、顧客が持つ企業・商品・サービスに対するイメージのことです。
ブランドは、名前・ロゴ・パッケージなどの目に見える要素と、世界観・安心感などの目に見えない要素で構成されています。
「ブランド品」という言葉から、“ブランド=有名企業や高価な製品だけのもの”と思われがちですが、中小企業や個人、安価な製品にもブランドは存在します。
ブランドに関する言葉で混同されやすいのが、「ブランド戦略」と「ブランディング」です。
ブランド戦略はブランドのポジションを定め、どう伸ばしていくかを決める戦略設計のこと、ブランディングはブランド戦略に基づき、ブランドを育て、広めていくことを指します。
顧客が商品・サービスに対して認識する品質を「知覚品質」と言い、製品の機能・性能など定量的な指標だけでなく、信頼性・雰囲気・ブランドイメージなど定性的な印象や価値観を含みます。
「何を目指し、どう戦うか」の設計図であるブランド戦略を形にするために、知覚品質を高め、他社との違いを明確にするブランディングは、極めて重要です。
知覚品質を高めるには、顧客に「違い」を認識してもらうことが必要不可欠です。
<「違い」を認識する例>
お腹が痛くなり、自宅から同じ距離にあるX病院・Y病院のどちらかに行きたい
ブランドアイデンティティとは、企業や商品・サービスの核となる存在意義・個性・哲学などブランドの人格のことです。
【主な構成要素】
ブランドアイデンティティを定めると「一貫した軸」が生まれ、ブランドの迷走を防ぐことができます。
ターゲットペルソナとは、ブランドが誰に向けて価値を届けるかを明確化した顧客像のことです。
【主な構成要素】
ターゲットペルソナを定めることで、顧客に響く訴求の立案、顧客と接点を持ちやすいチャネルの選定などに繋がります。
ポジショニングとは、市場・競合の中でブランドがどの位置を占める(または目指す)かを明確化することです。
【主な構成要素】
ポジショニングによって、顧客に「〇〇といえばこのブランド」と印象づけ、商品・サービスの第一想起を獲得することができます。
また、ポジショニングにはSTP(Segmentation, Targeting, Positioning)やポジショニングマップなど代表的なフレームワークが多数存在しているため、これらを用いて進めるのがおすすめです。
ブランドバリューとは、ブランドが顧客に提供する価値で、「ブランドから何を得られるか」を示すものです。
【主な構成要素】
ブランドバリューを明確にすると、顧客の意思決定の後押し、価格競争からの脱却(「高いけれど買う価値がある」と思わせられる)などを図ることができます。
ブランドパーソナリティとは、ブランドを擬人化したときの人格イメージで、顧客が無意識のうちに受け取る印象のことです。
【ブランドパーソナリティの例】
ブランドパーソナリティは、知覚品質の定性面に影響を与え、ブランドと顧客との「感情的なつながり」を作ることができます。
親しみやすさや「なんとなく好き」は、ブランドが選ばれる強力な理由となるのです。
ブランドストーリーとは、ブランドが生まれた理由、現在に至るまでどのように成長してきたのかなどの物語のことです。
【主な構成要素】
ブランドパーソナリティと同様に、共感という「感情的なつながり」を作り、理性ではなく共感からの購買行動を促進します。
ブランドエクイティとは、認知・信頼・好感度・購入意欲など「無形のブランド資産」のことです。
【主な構成要素】
ブランドエクイティは、マーケティング投資の成果を可視化する評価指標として用いられています。
たとえば、現在は口コミでの評価が顧客行動に大きな影響を与えるため、口コミで知覚品質を高めることができますが、10年後、20年後も同じとは限りません。
また、ブランド戦略を作成した時点では唯一無二の独自性を持っていても、とくに機能・性能など定量的なものは他社も取り入れやすく、他社との同質化が起こります。
そのため、時代の変化に合わせて違いを作り続けることで、1歩抜きん出たブランドとなるのです。
ブランディングにおいて重要な10つのポイントを、チェックリストにしました。
【チェックリスト】