Webマーケティングにおいて、最終ステップである入力フォームでどれだけユーザーが離脱しているかご存知でしょうか。
一般的なWebフォームでは、ユーザーの70%以上が途中で離脱してしまうとも言われています。
つまり、せっかく獲得した見込み顧客の大半がコンバージョン直前で離脱しているのが現状です。こうした離脱を防ぎ、CVR（コンバージョン率）を劇的に改善する施策が「EFO（入力フォーム最適化）」です。
フォームのユーザーエクスペリエンスを向上させることでコンバージョン率が最大87%向上したというデータも報告されています。
本記事では、EFOの重要性を示すデータとともに、具体的な改善ポイントを解説します。マーケティング担当者の方は必見の内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
EFO（Entry Form Optimization）とは、Webサイト上の入力フォームをユーザーにとって使いやすく最適化し、フォーム完了率（コンバージョン率）を高める手法です。会員登録フォームや資料請求フォーム、ECサイトの購入フォームなどでユーザーが途中で離脱しないよう、フォームの項目やデザイン、入力プロセスを改善します。
EFOを実施することでユーザーの入力時のストレスを軽減し、入力完了まで誘導することで最終的なコンバージョン数アップにつながります。つまり、マーケティング担当者にとってはリード獲得数増加、WebデザイナーにとってはUX（ユーザー体験）の向上、ECサイト運営者にとっては購入完了率や売上の向上を期待できる施策です。
ユーザーがフォーム入力を開始しても、約70%ものユーザーが途中でフォーム入力を離脱してしまうと言われています。せっかくLPや商品ページまで誘導しても、フォームの使いにくさが原因でコンバージョンを逃している可能性が高いのです。特に以下のような課題があるフォームは離脱率が上がりやすくなります。
ユーザーがフォーム入力を開始した瞬間が意欲のピークであり、そこから1文字入力するごとにモチベーションは下がっていくとも言われます。つまりフォームの体験をどれだけ快適にできるかがコンバージョン率を左右する重要なポイントなのです。こうした現状から、フォーム離脱を防ぐEFO施策が非常に重要になっています。
上記の課題を解決しフォーム完了率を高めるために、EFOでは様々な改善施策を講じます。ここでは入力フォーム最適化の具体的施策を紹介します。自社フォームの状況に合わせて取り入れてみましょう。
フォームの項目数は必要最小限に抑えるのが基本です。項目が多いフォームほど入力に時間がかかり、ユーザー離脱率が高まります。まずは本当に必要な情報だけを絞り込み、不要なフィールドは思い切って削除しましょう。例えば資料請求フォームなら、後からでも聞ける住所やFAX番号などは省略し、名前・メールアドレス・会社名程度に留めるなどの工夫が有効です。入力項目を減らすことでユーザーの負担が減り、完了率向上につながります（ある調査ではフォーム項目を1つ減らすごとに完了率が約2%改善したというデータもあります）。
どの項目が必須でどれが任意かを一目で分かるように表示しましょう。一般的には必須項目に「※」印や「必須」といったラベルを付け、任意項目には「任意」と明記します。ユーザーが「どこまで入力すれば送信できるのか」を把握できると心理的ハードルが下がります。また、フォーム冒頭に「＊印は必須項目です」などと legend を設けて説明しておくのも親切です。必須項目が多すぎると感じさせないため、本当に必要な項目だけを必須にすることも重要です。
各フィールドにプレースホルダー（薄い例示テキスト）を設定したり、「例）〇〇」といった入力例を表示することで、ユーザーが迷わず正しい形式で入力できるようにします。例えば日付フィールドなら「例：2025/01/01」、電話番号なら「ハイフンなし半角数字」など。プレースホルダーは入力時に消えるため、別途項目の説明文や注釈として常時表示しておく方法も有効です。入力例があるとユーザーは安心して入力でき、途中離脱の抑止につながります。
ユーザーが入力すべき形式やルールを事前に示し、誤った入力をした際はリアルタイムでフィードバックするようにしましょう。具体的には以下のような施策があります。
これらによりユーザーはミスを素早く修正でき、入力途中で投げ出すことなく完了まで進みやすくなります。
ユーザーの入力作業をできるだけ自動補助する仕組みもEFOでは効果的です。以下のような入力支援機能を導入することで、ユーザーの手間とストレスを大幅に軽減できます。
このような入力支援によってユーザーの負担を極力減らすことがEFOの重要なポイントです。導入には自社開発もできますが、後述するEFOツールを使えば簡単に実現できます。
フォーム入力中はユーザーを入力完了以外の行動に誘導しないことが大切です。フォームのページでは、ヘッダーのグローバルナビゲーションやサイドバーのリンク、フッターなどのサイト共通メニューは極力非表示にするか簡素化しましょう。こうすることでユーザーはフォーム入力に集中でき、途中で他のページに移動して離脱してしまうリスクを下げられます。
また、フォームの途中にポップアップやバナー広告など注意を逸らす要素がある場合も削除した方が無難です。1ページ1コンバージョンの原則で、フォームページは入力送信という1つの目的に絞った設計に最適化します。
「送信」ボタンはユーザーが最後にクリックする重要なCTAです。ボタンの文言やデザインにも最適化の余地があります。例えば以下の点に留意しましょう。
近年は多くのユーザーがスマートフォンからフォーム入力を行います。モバイルユーザビリティに配慮したフォーム設計もEFOでは欠かせません。スマホ向けの主なポイントは以下です。
フォーム入力を完了してもらうには、「このサイトに個人情報を預けても大丈夫」という安心感を与えることも重要です。以下のような施策でユーザーの不安を解消しましょう。
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EFO施策を効果的に進めるには、現状分析から施策実行、検証まで段階的にアプローチすることが重要です。以下は一般的なEFO導入の手順です。
このような手順で段階的に進めることで、リスクを抑えつつ着実にフォームのコンバージョン改善が可能になります。
実際にEFO施策を講じたことでコンバージョン率（CVR）が大きく向上した事例が数多く報告されています。いくつか具体例を見てみましょう。
このようにEFOの効果は高く、少しの改善であっても売上や獲得リード数に直結する成果が得られる可能性があります。自社サイトでも定量的なデータを計測しつつ、施策の効果を検証してみましょう。
EFO施策を効率良く行うには、専門のEFO支援ツールを活用する方法があります。EFOツールを使えば、プログラミングの知識がなくても簡単にフォーム最適化施策を導入でき、離脱ポイントの可視化や分析機能も提供してくれます。ここでは代表的なEFOツールと、選定時のポイントを紹介します。
EFOツールを選ぶ際は以下の観点で比較検討すると良いでしょう。
以上を踏まえ、自社のリソースや課題にマッチしたツールを選びましょう。なお、ツール導入が難しい場合でも本記事で紹介した各種施策を手動で一つずつ実装することで十分効果は得られます。まずは小さな改善からでも着手することが大切です。
EFOはフォームの最適化によってコンバージョン率を高める施策ですが、フォームに至るまでの導線となるLP（ランディングページ）の最適化＝LPOも合わせて取り組むと一層の効果を発揮します。一般にLPO（Landing Page Optimization）はランディングページ上でCVRを改善する施策、EFOは入力フォーム上で離脱率を改善する施策として位置づけられ、それぞれアプローチは異なります。しかし最終的なゴール（コンバージョン達成）は共通のため、両者を組み合わせることでサイト全体の成果を最大化できます。
例えばLP上でユーザーの興味を喚起し、明確なCTAでフォームへ誘導するのがLPOの役割です。その後、EFO施策によりストレスなくユーザーに入力完了してもらう──この一連の流れを最適化することで大幅なCV改善が期待できます。実際、Webマーケティングの現場ではLPOとEFOをセットで改善するCRO（Conversion Rate Optimization）の考え方が重要視されています。
自社でLPOのリソースが不足している場合は、専門サービスの活用も検討しましょう。例えばStockSun株式会社の最強LPは、定額制でランディングページの継続的な改善支援を行うサービスです。プロのマーケター・デザイナーの最強支援によりLPのコンバージョン最適化が図れます。EFOと合わせてこうしたLPOサービスも活用すれば、自社サイトの潜在コンバージョンを漏れなく獲得できるでしょう。
入力フォーム最適化（EFO）は、比較的短期間で成果が出やすいコンバージョン改善施策です。フォームの途中離脱を減らし完了率を上げることは、広告やSEOで集客したユーザーを無駄にしないためにも非常に重要です。幸い、本記事で紹介したような施策（項目削減や入力支援、UI改善など）は今日からでも着手できます。まずは自社のフォームを見直し、ユーザー視点で使いやすい工夫を取り入れてみてください。
小さな改善の積み重ねが大きな成果につながります。EFOによって獲得件数や売上の向上を実現し、マーケティングROIの最大化につなげましょう。そしてフォーム最適化が一段落したら、次はLP全体の改善（LPO）やサイト全体のCROにも視野を広げ、継続的にコンバージョン率アップを目指すことが大切です。
ユーザーにストレスを与えないフォーム体験を提供し、競合サイトに差をつけるためにも、ぜひEFOを自社サイトに導入してみてください。適切な施策とツールの活用で、きっとコンバージョン率の劇的な向上を実感できるはずです。
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