SaaS企業とは?国内・海外の企業10社とサービス一覧、転職先の比較ポイント
SaaS企業とは、インターネット経由で利用するソフトウェアを提供する企業です。会計・人事・営業支援など幅広い領域があり、同じSaaSでも顧客や働き方は異なります。この記事では、国内・海外の企業10社を公式サービス情報に基づいて紹介し、転職先を比較する視点を整理します。
国内・海外のSaaS企業10社とサービス一覧
以下は、SaaSを提供する企業の例です。掲載順はランキングではなく、提供領域を比較するための並びです。企業によってはSaaS以外の事業もあります。国内企業8社と、海外発の企業2社を掲載しています。サービス情報の確認日は2026年9月10日で、募集の有無や紹介可能な求人を示す一覧ではありません。
| 企業 | サービス例 | 主に扱う業務 |
|---|---|---|
| SmartHR | SmartHR | 労務管理・タレントマネジメント |
| freee | freee会計など | 会計・人事労務など |
| マネーフォワード | マネーフォワード クラウド | 会計・請求・経費・人事労務など |
| ラクス | 楽楽精算・楽楽明細など | 経費精算・電子請求書発行など |
| Sansan | Sansan | 名刺・企業情報などを使う営業支援 |
| サイボウズ | kintone | 業務アプリ作成・情報共有 |
| ログラス | Loglass 経営管理 | 経営管理 |
| アンドパッド | ANDPAD | 建設業の施工管理など |
| Salesforce | Sales Cloudなど | 顧客管理・営業支援など |
| HubSpot | HubSpot | CRM・マーケティング・営業支援など |
SaaS企業とは?ビジネスの仕組みを簡単に解説
SaaSは「Software as a Service」の略で、サービスとして提供されるソフトウェアを意味します。利用者は提供者側の環境で動くソフトウェアを使い、企業は開発・運用・改善と顧客への提供を継続します。
月額・年額課金が多いが、料金形態は一つではない
月額や年額の契約だけでなく、利用人数や使用量によって料金が変わるサービスもあります。サブスクリプションは課金方法の一種であり、SaaSと完全に同じ意味ではありません。基本的な仕組みはSalesforceのSaaS解説でも確認できます。
継続して使われることが事業に影響する
契約を獲得しても、顧客が使う価値を感じず解約すれば、その後の売上につながりません。そのため、製品開発だけでなく、導入支援、活用提案、問い合わせ対応などの仕事も関わります。担当部門の分け方は企業や事業段階によって異なります。
業務横断型と業界特化型で顧客の理解が変わる
会計や人事など複数の業界に共通する業務を扱うサービスと、建設など特定業界の仕事に特化するサービスがあります。前者では業務の共通点、後者では業界固有の手順や慣習の理解が提案や開発に役立ちます。

10社の違いを企業研究に使う:製品と経験の接点
企業名の一覧から候補を絞るには、各社の製品がどの業務で使われるかを具体化します。以下の「確認したいこと」は、公式サービス情報をもとに作成した企業研究の観点です。特定の職種への採用可能性や紹介可能な求人を示すものではありません。
SmartHR:人事労務と人材情報の活用
SmartHRは労務管理やタレントマネジメントを扱います。人事の実務経験があれば、入社手続きや従業員情報の管理など、経験した業務との接点を探せます。営業志望では、人事担当者への説明と、経営層への導入提案で何を変えるかを考えると研究が深まります。
freee:会計などバックオフィス業務のつながり
freeeを調べる際は、会計ソフトの機能だけでなく、請求や人事労務などと業務がどうつながるかを見ます。個人事業主と組織化した企業では運用の悩みが異なります。どの顧客層と製品を担当する募集なのかを確認しましょう。
マネーフォワード:複数サービスを使う業務の整理
マネーフォワード クラウドは会計・経費・請求などの業務を扱います。一つの作業の改善と、複数サービスを導入する提案では確認事項が違います。求人では担当製品、利用部門、他部署との連携を読み、現在の顧客対応経験がどこで生きるかを整理します。
ラクス:経費精算・請求書発行など具体的な業務課題
ラクスには楽楽精算・楽楽明細などのサービスがあります。「経理向け」と一括りにせず、申請・承認、帳票の発行など、どの工程を変える製品かを見ます。担当する製品が違えば提案の相手や説明も変わるため、配属予定の事業まで確認してください。
Sansan:名刺や企業情報を営業活動につなげる
Sansanでは、名刺・企業情報などを扱う営業支援の使い方を調べられます。情報を集めること自体と、組織の営業で活用することは別の課題です。営業企画や法人営業の経験があれば、情報共有と活用のどこで困っていたかを企業研究に結び付けられます。
サイボウズ:現場の業務をアプリに落とし込む
kintoneは、業務アプリの作成や情報共有を支援するサービスです。ひとつの用途に限られないため、機能を覚えるだけでなく、現場の手順や入力項目を整理する視点が役立ちます。業務改善、利用者支援、パートナーとの協業など、求人ごとの役割を確かめましょう。
ログラス:経営管理のデータと意思決定
Loglass 経営管理を調べる際は、経営管理で必要な情報を誰が集め、どの判断に使うのかを考えます。経営企画や管理会計などの業務経験との接点を探せる一方、製品に関する専門知識は別途必要です。自分の経験と入社後に学ぶ領域を分けて整理します。
アンドパッド:建設現場と管理側の情報共有
ANDPADは建設業の施工管理などを支援します。建設や住宅に関する経験があれば、現場の作業、協力会社との連携、報告の流れへの理解が企業研究に役立ちます。現場で使う人と導入を判断する人、それぞれが必要とする説明を考えてみてください。
Salesforce:顧客情報と営業プロセスの設計
SalesforceはSales Cloudなどのサービスを提供しています。顧客の組織や既存システムに合わせた活用を考えると、製品の説明に加え、関係者を調整する仕事への理解が進みます。担当製品・市場・新規営業か既存深耕かを求人単位で確認しましょう。
HubSpot:マーケティングと営業の情報をつなぐ
HubSpotではCRMやマーケティング・営業支援などの領域を確認できます。問い合わせから営業対応までの流れに関わった経験があれば、情報の引き渡しや顧客対応の課題との接点を探せます。利用経験の有無だけでなく、どの課題を理解しているかを整理してください。
SaaS企業にはどんな職種がある?
SaaS企業への転職は営業職に限りません。製品をつくる、届ける、使い続けてもらう、事業を支えるといった役割から、自分の経験との接点を探せます。
営業・マーケティング
見込み顧客との接点をつくる仕事、商談を育てる仕事、提案と契約を進める仕事などがあります。IS・FSの分業を導入する会社もありますが、兼務や一気通貫型もあります。詳しい役割はSaaS営業の仕事内容で確認できます。
カスタマーサクセス・サポート
導入や活用の支援と、問い合わせへの対応では役割が異なります。CSが更新・追加契約の目標も持つのか、技術的な設定まで担当するのかを確認しましょう。職種名の印象だけでなく、担当社数と支援範囲を見ます。
エンジニア・プロダクト・コーポレート
開発、デザイン、製品企画、データ分析、人事、経理なども事業に関わります。SaaS企業だから誰もがプログラミングを必須とするわけではありません。一方で、各職種に必要な専門経験はあるため、企業名だけを決めるより、募集中のポジション単位で比較する方が現実的です。
SaaS企業の将来性・年収・ランキングを見るときの注意点
転職先の比較では、市場や会社の成長と、自分に提示される条件を分けて判断します。人気企業の一覧だけでは、担当事業の課題や自分の仕事との相性までは分かりません。
売上高・ARR・利益は同じ数字ではない
会社全体の売上高には、SaaS以外の事業が含まれる場合があります。ARRは年次の継続収益を捉える指標として使われますが、当期の売上高・利益・手元資金とは別です。企業間で比べるなら、対象期間、全社か特定事業か、指標の定義がそろっているかを確認します。定義が違う数値を並べて「安全な会社の順位」とは判断できません。
平均年収より、応募する職種の条件を見る
全社員平均には、職種構成や年齢、管理職の比率などが影響します。営業職を希望するなら、同じ顧客規模と役割の求人を比べ、固定給と変動給の条件を確認してください。上場・非上場、国内・外資という分類だけで、自分の提示年収や働きやすさが決まるわけではありません。
成長の説明は、顧客が継続利用する理由まで掘り下げる
求人の「成長市場」という説明を読んだら、製品が解決する課題、乗り換え時の負担、顧客が使い続ける理由を調べます。新機能の数より、誰が何のために使うかを説明できることが企業研究の土台です。事業の変化に対して、配属チームの役割がどう変わる可能性があるかも面接で確認しましょう。
転職先としてSaaS企業を比較する5つの軸
知名度や事業の成長率だけでは、入社後の仕事は決まりません。企業・事業・配属チームを分けて調べると、期待と実態の違いを見つけやすくなります。

1.製品が解決する課題
誰が、どんな理由で費用を払うのかを説明できるか確認します。「便利なツール」では広すぎます。毎日の業務に不可欠なのか、特定の場面で効果を発揮するのかまで理解しましょう。
2.担当する顧客規模と業界
中小企業と大企業では、導入に関わる人数や合意形成の手順が変わります。同じ会社の営業でも顧客区分によって役割が異なるため、求人に書かれている対象市場を確認してください。
3.事業段階と支援体制
新規事業では顧客ニーズの検証や仕組みづくり、拡大段階では再現性のある運用づくりが求められることがあります。上場企業の新規事業にも不確実性はあります。「大手かベンチャーか」と「担当事業がどの段階か」は別に見ましょう。
4.期待される成果と裁量
入社後に何を任され、どの判断を自分で行えるのかを確認します。求人の「裁量が大きい」が、予算を使えることなのか、進め方が未整備であることなのかで、働き方は変わります。
5.給与と勤務条件
提示年収の固定給と変動給、固定残業代、勤務場所、出社頻度などを確認します。クラウドサービスの会社でも、社員のフルリモート勤務を保証しているわけではありません。職種別の条件と最新の運用を見てください。
企業研究から応募先を絞る進め方
最初から企業を大量に比較するより、自分の経験に近い業務領域と職種を決め、少数の候補を深く調べると違いが分かります。
- 業務領域を選ぶ人事・経理・営業・業界経験から接点を探す
- 製品を調べる公式ページと導入事例で利用場面を理解する
- 求人を照合する必須要件・担当顧客・成果を確認する
- 面接で実態を補う配属・教育・給与・働き方を具体化する
上場企業の公開資料を見るときも、全社売上と特定サービスの業績を区別します。ARRなどの継続収益指標が出ていても、利益や手元資金と同じ意味ではありません。財務指標を一つ覚えて安全性を判定するより、対象範囲と事業の説明を合わせて確認してください。
公式求人を見つけたことと、転職エージェントがその求人を紹介できることは別です。直接応募と紹介経由のどちらが使えるか、重複応募にならないよう事前に確認しましょう。
SaaS企業についてよくある質問
SaaS企業はIT未経験でも転職できますか?
職種と募集条件によります。業界未経験を認める求人でも、法人営業や人事・経理などの経験を求める場合があります。SaaS未経験と職種未経験を分けて確認してください。
SaaS企業なら年収は高いですか?
企業・職種・等級・給与制度で違います。全社員の平均年収や求人上限を、自分の提示年収と同一視しないようにしましょう。比較は同じ職種と経験条件で行います。
大手とベンチャーではどちらがよいですか?
求める教育、仕事の範囲、変化への許容度で選びます。会社の規模だけで決めず、配属チームの状況を確認してください。不安がある場合はベンチャー転職で後悔を避ける確認事項も参考になります。
年収エージェントに相談するときに整理しておきたいこと
年収エージェントでは担当者を選び、求人紹介、書類・面接対策、条件交渉まで支援を受けられます。この記事の掲載企業すべてを紹介できるという意味ではありません。現在の取扱求人を確認しながら比較してください。
相談から転職決定までの利用料は無料です。サービスの流れや担当者のプロフィールは、年収エージェント公式サイトで確認できます。
自分の条件に置き換えられる相談メモ
以下は相談内容を整理する架空の例です。登録フォームへの入力必須項目ではありません。
法人営業を経験しています。人事向けSaaSに関心がありますが、ISとFSのどちらが合うか迷っています。担当顧客と働き方を比較して候補を絞りたいです。
準備する情報:気になる企業/希望職種/業界経験/顧客層/勤務条件
まだ応募先が決まっていなくても、登録フォームでは「情報収集したい」を選択できます。担当者との相談時には、分かる範囲の情報と、迷っている点を伝えてください。
SaaS企業選びは、製品と職種をセットで考えよう
SaaS企業にはさまざまな事業があり、同じ会社でも担当製品や顧客によって仕事が変わります。企業一覧を入口に、どの業務領域で何を任されたいかを整理し、求人の条件まで比較しましょう。
サービス案内:年収エージェント公式サイト。記事更新日:2026年9月11日。出典の確認日は各掲載箇所を参照してください。募集・サービス・勤務条件は変更される場合があるため、応募時に公式情報と個別条件を確認してください。