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介護事業で開業する方法とは?必要な知識や基本的な流れを8STEPで徹底解説

更新日

「介護事業を始めたいけれど、何から始めたらいいのか分からない…」
「開業に必要な資金や手続き、集客方法など、具体的な情報を知りたい」
「介護事業で成功する秘訣を知りたい」

介護事業を開業したいとお考えの方は、事前に何を準備するべきか、気になりませんか?

本記事では、介護事業の開業に必要な知識や、開業に向けた基本的な流れを8つのステップで解説します。その他にも、介護事業を始める際に必要な情報を盛り込んでいるので、最後までご覧ください。

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介護事業で開業する際に知っておきたい5つの法人形態

介護事業で開業する際に知っておきたい5つの法人形態

事業を始める際、最初に決めなければならないのが法人形態です。法人形態によって設立の手続き方法や必要な費用などが異なります。

それぞれの特性を理解し、事業計画や将来のビジョンに最適な形態を選択しましょう。

介護事業で選択可能な5つの法人形態を、以下の表にまとめました。

法人形態設立手続き必要資産必要人員主な特徴
株式会社公証人役場での定款認証、法務局への登記1円以上1人以上資金調達が容易で、社会的な信用力が高い。設立費用は比較的高額。
合同会社定款作成、法務局への登記1円以上1人以上設立費用が安い。社会的な信用力は株式会社に劣る。
一般社団法人公証人役場での定款認証、法務局への登記不要2人以上非営利型の場合、税制上の優遇措置を受けられる。設立手続きは比較的容易。
NPO法人所轄庁への申請、認証、法務局への登記不要10人以上公益性の高い事業を行う団体として、社会的な信用力が高い。設立には、時間と手間を要する。
社会福祉法人所轄庁への申請、認証、法務局への登記不要条件により異なる公益性が高く、税制優遇措置や補助金の交付を受けられる。設立要件や運営に関する規制が厳しい。

法人形態ごとに、メリットとデメリットが存在します。最適な法人形態は、事業規模や資金力、事業内容などから判断してください。

参考:法人形態の比較一覧表

参考:社会福祉法人の設立について(平成 29 年 4 月 1 日以降)

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介護事業で開業する際の基本的な流れ【8STEP】

介護事業で開業する際の基本的な流れ【8STEP】

開業までの基本的な流れを、以下の8つのステップに分けて解説します。

  1. 事業内容の決定
  2. 法人格の取得
  3. 事務所の確保
  4. 設備準備
  5. 人員の確保
  6. 指定申請・研修
  7. 開業準備
  8. 開業・運営開始

ステップごとの具体的なポイントを理解し、開業準備をスムーズに進めましょう。

1.事業内容の決定

介護事業を始める際、最初に訪問介護、デイサービス、居宅介護支援など、どのようなサービスを提供するのかを明確にします。

事業内容は「地域のニーズを調べる」「近隣施設のサービスと被らないようにする」などの考慮が必要です。

また、事業計画書を作成し、収支予測や運営規模を検討して、事業の収益性や実現可能性の客観的な評価をしておきましょう。

2.法人格の取得

介護事業は、個人事業主としての開業が認められていないため、法人格を取得しなければなりません。

株式会社、合同会社、NPO法人、社会福祉法人など、事業内容に適した法人形態を選択し、法に基づいた手続きが必要です。

法人設立時には、定款に「介護保険事業を行う」旨を明記し、登記簿謄本を準備します。

なお、法人設立の手続きは複雑なため、司法書士や行政書士などへの相談をおすすめします。

3.事務所の確保

事務所は、介護保険法や各自治体の条例に基づいた設備基準を満たした物件を選定し、賃貸借契約を締結する必要があります。

必要な設備は、事務室や相談スペース、手洗い設備、バリアフリー対応などです。

また、利用者やケアマネージャーにとってアクセスしやすい立地を選ぶとよいでしょう。

参考:介護保険法

4.設備準備

介護事業は、提供するサービスに応じて法定基準を満たした設備の準備が必要です。

たとえば、訪問介護に必要な主な設備は、以下の通りです。

  • 事務室
  • 相談室
  • 感染対策用品

また、デイサービスであれば、主に以下の設備が必要となります。

  • 食堂
  • 機能訓練室
  • 静養室

どの介護サービスでも、車椅子対応のトイレや緊急通報装置など、利用者の安全性と利便性を確保する設備は準備しておきましょう。

5.人員の確保

介護施設には、管理者、介護職員、看護職員、生活相談員など、法令で定められた人員配置基準を満たすような人材が必要です。

また、未経験者や資格取得を目指す人材を採用し、育成に力を入れることで、新たな人材を確保しやすくなります。

6.指定申請・研修

介護事業の開業には、指定申請と研修受講が必要です。

指定申請とは、介護保険法に基づくサービスを提供するために、都道府県知事など所轄庁から事業所の指定を受ける手続きです。手続きの際には、事業所の運営基準や人員配置基準を満たしていることを証明する書類を提出しましょう。

また、新規指定を受ける前には、介護保険制度や事業運営に関する研修の受講が必要です。

参考:介護保険法

7.開業準備

介護事業の「開業準備」とは、以下のような開業に向けた最終準備です。

  • 事務所や施設の設備設置
  • スタッフの研修
  • 業務フローの確認
  • 利用者募集のための広報活動

上記4項目の準備を進めて、利用者の受け入れ体勢を整えましょう。

また、運営を始める前のこの段階で、事業計画に基づき、運営資金の管理を徹底する状況をつくっておいてください。

8.開業・運営開始

開業準備が終わったら、本格的に運営を開始します。サービス提供だけでなく、請求などの事務作業も必要です。

また、開業後も継続的に地域住民やケアマネージャーとの関係構築に努め、利用者の獲得につながる広報活動が重要です。

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介護事業の開業で必要な資格

介護事業の開業で必要な資格

介護事業を開業する際、以下の表のような、事業内容に応じた人材の雇用が必要です。

サービスの種類必要な資格(例)
訪問介護サービス提供責任者、訪問介護員(ホームヘルパー1級・2級)
通所介護(デイサービス)生活相談員、機能訓練指導員
訪問看護看護師、准看護師
居宅介護支援介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護老人福祉施設介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員
介護老人保健施設医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、管理栄養士など

これらの資格者の雇用は、介護保険法に定められています。

利用者の安全を守り、質の高いサービスを提供するために、必要な人材を確保しましょう。

参考:介護保険法

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介護事業で開業する際に必要な資金の目安

介護事業で開業する際に必要な資金の目安

介護事業の開業資金は、事業規模やサービス内容によって異なります。一般的には、200万円〜2,000万円の資金が必要です。

必要な開業資金の一例を、以下にあげています。

  • 物件取得費や内装工事費
  • 人件費
  • 設備費
  • 運転資金

介護保険サービスでは報酬の入金までに2〜3ヵ月かかるため、開業前に運転資金も確保しておいてください。

開業前に、正確な事業計画を作成し、必要な資金の調達方法を考えておきましょう。

介護事業で開業する際の資金調達方法4選

介護事業で開業する際の資金調達方法4選

ここでは、以下に示した介護事業の開業時に有効な4つの資金調達方法を説明します。

  • 金融機関からの融資
  • 福祉医療機構(WAM)からの融資
  • 助成金・補助金の活用
  • 親族・知人からの借入

資金調達方法を知っておき、状況や事業計画に合わせて、最適な方法を選択しましょう。複数の方法の組み合わせも有効です。

金融機関からの融資

融資を受けるには、事業計画書や収支計画書などの綿密な資料を作成し、審査を受ける必要があります。

以下のような金融機関から融資を受けることで、資金調達が可能です。

  • 日本政策金融公庫
  • 地方銀行
  • 信用金庫

介護事業のような社会的貢献度が高い事業は、金融機関からの融資の審査が比較的通りやすい傾向にあります。金融機関の融資は、長期的な支援を受けやすい点もメリットです。

参考:日本政策金融公庫

福祉医療機構(WAM)からの融資

福祉医療機構(WAM)は、社会福祉法人や医療法人、介護事業者などを対象に、低金利で長期の融資を行っている独立行政法人です。

WAMの「福祉貸付事業」を利用すると、以下のような資金を調達できます。

  • 建築資金
  • 設備備品整備資金
  • 土地取得資金
  • 運転資金

ただし、「審査基準が厳格」「審査に時間がかかる場合がある」などのデメリットがあります。

参考:福祉貸付事業

助成金・補助金の活用

国や地方自治体は、介護事業者に「事業再構築補助金」や「小規模事業者持続化補助金」などの助成金や補助金を出資しています。

これらの資金は、設備導入費や広告費、人件費など幅広い用途に利用が可能です。

国や地方自治体が提供する制度は、介護事業の社会的意義を認めており、新規参入者にとって特に利用しやすい仕組みとなっています。

参考:事業再構築補助金: トップページ

参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)

親族・知人からの借入

親族や知人から資金を借りる場合、低金利あるいは無利息で借りられる場合もあります。

金融機関で借りるよりも、手続きが簡単で、調達した資金の用途は自由です。

ただし、金銭の貸し借りに関するトラブルに発展する恐れがあるため、返済計画を明確にし、借用書は作成してください。

介護事業の開業で失敗しないために知っておきたい3つの集客方法

介護事業の開業で失敗しないために知っておきたい3つの集客方法

介護事業で効果的な3つの集客方法を紹介します。

  • SEO対策
  • MEO対策(Googleマップ活用)
  • SNSマーケティング

これらの方法を適切に組み合わせることで、効率的に集客し、事業の成長促進が可能です。それぞれの集客方法を詳しく説明します。

SEO対策

SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードで検索した際に自社のWebサイトが上位表示されるための工夫です。

Googleで上位表示されるようになると、施設を利用したいと考えている方の目に触れやすくなります。

介護施設は、新規参入が多く競争が激化しています。SEO対策で、自社のWebサイトが多くの方々の目に触れるようにして、認知度を高めましょう。

SEO対策の重要性は、以下の記事で詳しく説明しています。Webサイトを活用した集客を増やすために、ぜひ読んでください。

関連記事:SEO対策の7つのメリットとは?デメリットや4つの対策ポイントをわかりやすく解説

MEO対策(Googleマップ活用)

MEO対策は、Googleマップなどの地図検索エンジンで上位表示されるための工夫です。

Googleに正確な事業所情報を登録し、写真や動画、口コミなどを充実させることで、地域の高齢者や家族の認知向上につながります。

なお、MEO対策についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

関連記事:MEO対策とは? 自分でできるやり方・上位獲得の方法を全公開【登録や設定のコツがわかる】

SNSマーケティング

FacebookやInstagram、XなどのSNSを使ったマーケティングは、多くの人の目に留まり、宣伝効果が高い施策です。

SNSを通じて、事業所の情報を発信したり、利用者とコミュニケーションをとったりして、認知度向上につなげましょう。

また、キャンペーン情報を発信すると、新規顧客の獲得にも効果を発揮します。利用者だけでなく、スタッフの募集にも有効です。

SNSマーケティングの効果は、以下の記事で詳しく説明しています。SNSを使って施設の強みを拡散するため、ぜひ読んでください。

関連記事:「SNSマーケティング」は効果が絶大!その特徴やメリット・デメリットを紹介します。

介護事業の集客まとめ

本記事では介護事業開業の流れや必要な手続き、資格について解説しました。

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