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引越し業者の集客方法10選|繁忙期依存から抜け出す自社集客の作り方

更新日

引越し業者の集客には、他の業種にない厳しさがあります。年間の売上が特定の時期に極端に偏り、その時期は競合も一斉に予算を投じてくるためです。

多くの事業者が一括見積もりサイトに登録していますが、届いた1件は同時に10社以上へ配信されます。受注できるのは1社だけなのに、費用は問い合わせに対して発生します。

この記事では、引越し業界のWeb集客を支援してきた立場から、自社で問い合わせを取るための集客方法を10個紹介します。あわせて、繁忙期依存から抜け出すための設計を解説します。

この記事の結論(引越し業者 集客 早わかり)

  • 今すぐ始めるべき施策:Googleビジネスプロフィールの整備と口コミの獲得。無料で始められて、地域名の検索を拾えます。
  • 繁忙期の戦い方:大手が値上げする時期に、その少し下の価格帯を狙う。最安を目指さないこと。
  • 利益率を上げる一手:帰り便を取る。着地側のエリアで広告を出せば、空車で戻る区間が売上に変わります。
  • 時期による出し分け:1月と3月では検索する人の状況が違う。同じLPで受けないこと。
  • 迷ったら:どの案件を狙うべきかを決める段階から、StockSunの無料相談で壁打ちするのが最短です。

StockSunの支援内容と対応範囲は、Webマーケティング支援のサービスページで支援事例とあわせて掲載しています。

堀碩信

この記事の著者

堀碩信

堀碩信

地域ビジネスのCMO

2020年京都大学在学中にフリーランスとして独立後、引越し業界や不用品回収業界の集客に携わる。

得意領域はSEO・Web広告・MEOを活用し、商圏が絞られたビジネスの売り上げを最大化すること。 引越し・不用品回収・外壁塗装などの集客実績あり。

問い合わせではなく売り上げを向上させることにコミットするのがモットー。

目次

引越し業者の集客の現状と、自社集客が必要な理由

具体的な集客施策を紹介する前に、まずは引越し業界の集客構造を整理しましょう。引越し業者の集客では、繁忙期への依存や一括見積もりサイトへの依存など、業界特有の課題があります。こうした構造を理解しておかなければ、自社に合った集客施策を選ぶことはできません。

「引越し業者 集客」を実務に落とし込む段階で参照できる資料として、『引っ越し業者向け集客戦略』を無料で配布しています。

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引越し業者の集客構造や、自社集客を強化すべき理由については、以下の動画でも詳しく解説しています。記事とあわせてご覧ください。

売上が繁忙期に集中する構造

引越し業界の売上は、年間を通じてなだらかには発生しません。特定の時期に極端に偏ります。

全日本トラック協会は毎年、繁忙期の混雑について分散引越への協力を呼びかけています。2023年春版の案内では「例年、3、4、9、10月の時期は引越のご依頼が集中します。特に3月から4月に集中することが例年のパターンから予想されます」と記載されています(出典:全日本トラック協会/繁忙期対策チラシ・2023年春版)。

支援の実感としては、年間売上の7割前後が繁忙期に集中する事業者が多い印象。12か月あるうち、3月後半にほぼ集中するという事業者も珍しくありません。

この偏りが、集客のすべてを難しくしています。繁忙期は広告単価が跳ね上がり、閑散期は検索する人そのものがいません。

一括見積もりは1件の問い合わせが10社以上に流れる

一括見積もりで1件の問い合わせが10社以上に配信される構造の図解

引越し業者の集客の軸は、長らく一括見積もりサイトでした。登録すれば問い合わせは届きますし、営業活動も要りません。

ただ、その仕組みを冷静に見てみましょう。ユーザーが1回入力した情報は、同時に10〜15社へ配信されます。受注できるのは1社だけなのに、費用は受注ではなく問い合わせに対して発生します。

つまり、取れなかった分の費用も払い続ける構造です。登録しているのに受注につながらないという相談は、この点に原因があります。

「一括見積もりサイトを使うな」という話ではありません。ただ、ここだけに依存していると価格競争から抜けられません。自社で問い合わせを取る経路を並行して作る必要があります。

中小業者が狙うべきは「大手と激安の間」

引越し業界には、大手と激安業者という2つの極があります。中小業者がどちらかに寄せて戦っても、価格やブランド力で上回るのは簡単ではありません。

ここで押さえておきたいのが、大手も繁忙期に需要が集中するということ。需要が集中する時期は、大手も価格を上げます。予約枠が埋まりやすく、あえて安く受ける必要がないためです。

だからこそ、中小業者は「大手より少し安い価格帯」を狙うことで、価格と安心感のバランスを求める顧客の比較検討に入りやすくなります。最安値を目指す必要はありません。

重要なのは、大手と激安業者の間で自社の強みを明確にし、その価格帯を選ぶ顧客を自社サイトやWeb広告などで直接集客することです。

中小の引越し業者は短距離引越しにチャンスがある

大手は全国ネットワークを持ち、長距離の引越しに強みがあります。一方で、同一市内や近隣市区町村への短距離引越しは、地域密着の中小業者が戦いやすい領域

移動距離が短ければ拘束時間も短く、1日に複数件を回せます。地域を絞って認知を取れば、指名で呼ばれる状態も作りやすくなります。

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引越し業者のWeb集客方法7選

引越し業者のWeb集客方法7選

ここからは、引越し業者が取り組むべきWeb集客方法を7つ紹介します。ただし、すべての施策に同時に着手する必要はありません。自社の商圏や予算、繁忙期・閑散期の状況に合わせて、優先順位をつけて取り組むことが重要です。

ホームページのSEO対策

役割広告費をかけずに「地域名+引越し」の検索から継続的に流入を得る

特徴成果まで半年程度かかるが、一度順位がつけば繁忙期も閑散期も効く

未実施だと広告を止めた瞬間に問い合わせがゼロになる状態が続く

SEO対策とは、検索エンジンで自社サイトを上位に表示させるための施策です。引越し業では「地域名+引越し業者」などの検索で上位を取ることで、広告費をかけずに継続的な問い合わせを獲得できます。

特に重要なのが、引越しのエリアキーワードを3種類に分けて考えること。「都道府県」単位、「市区町村」単位、そして「引越し 東京から大阪」のような「発地×着地」の3種類があります。それぞれ検索するユーザーの状況やニーズが異なるため、同じ方法で対策するのではなく、検索意図に合わせてページを設計する必要があります。

SEOは成果が出るまで半年程度かかることもありますが、順位を獲得できれば、繁忙期だけでなく閑散期にも継続して集客できます。反対にSEOに取り組まず広告だけに依存すると、広告を止めた瞬間に問い合わせが途絶える状態から抜け出せません。

なお、エリアビジネスのSEOでは、業種が違っても共通する考え方があります。商圏の設定やキーワードの分類など、地域集客の基本を押さえることが重要です。

▼合わせて読みたい
不用品回収のSEO完全ガイド!集客拡大につながる7つの基本ステップ

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引越し業者のSEO対策|エリアキーワード3分類で繁忙期依存から抜け出す

リスティング広告

役割いま引越し先を探しているユーザーを、検索結果の最上部で捕まえる

特徴即効性が高く、繁忙期の主力になる。ただし単価も上がる

未実施だと売上の7割が集中する時期を、広告を出している競合に持っていかれる

リスティング広告とは、検索キーワードに連動して検索結果の上部に表示される広告のこと。引越しは検討期間が比較的短く、時期も限られるため、繁忙期に予算を寄せる使い方が向いています。

実際に、1月から3月にかけて月50万円ずつ広告費を投じ、月350万円の売上につながった支援事例があります。ただし、単に予算を増やせば売れるわけではありません。次章以降で扱うキャンペーンの設計が前提になります。

GoogleビジネスプロフィールのMEO対策

役割地域名で検索したユーザーに、地図上で見つけてもらう

特徴無料で始められる。集客の最初の土台になる

未実施だと近くの業者を探しているユーザーを取りこぼす

Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やGoogleマップ上に自社の情報を表示するための無料サービスです。地図表示の枠は検索結果の上部に出るため、地域名での検索では存在感があります。

登録したら、対応しているサービスをすべて書きましょう。「単身引越し」「家族向け」「オフィス移転」「長距離対応」「不用品の処分」などです。

なお、ビジネス名に地域名やキーワードを足すのはGoogleのガイドライン違反です。Googleは実際に使っている正式名称を求めており、地域情報を含めることを禁じています。違反するとビジネスプロフィールが停止される可能性があります(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。

口コミの獲得

役割他人を自宅に入れることへの不安を、第三者の言葉で解く

特徴MEOと同時に着手する。地図表示の順位にも効く

未実施だと価格以外に選ばれる理由がなくなり、相見積もりで負けやすくなる

引越しは、他人を自宅に入れて大切な家財を預けるサービスです。そのため、料金だけでなく「この業者に任せて大丈夫か」という安心感も重要な判断材料になります。そこで有効なのが、実際に利用した顧客からの口コミです。

口コミは、第三者の言葉で業者への不安を解消できるだけでなく、MEOとあわせて取り組むことで、Googleマップでの集客にもつながります。口コミが少ないままだと、価格以外に選ばれる理由を伝えにくく、相見積もりで比較された際にも不利になりやすいでしょう。

具体的には、作業完了時にA4サイズのアンケート用紙を渡し、その場で感想を書いてもらう仕組みを作ります。集めた手書きの声は、顧客の許可を得たうえで自社サイトに掲載できます。地域名や引越し内容とあわせて紹介すれば、エリアページのコンテンツとしても活用できます。

口コミは「集めて終わり」ではなく、Googleマップや自社サイトで再活用するところまで設計することが重要です。

リマーケティング広告

役割一度サイトに来たが問い合わせなかったユーザーを、もう一度連れ戻す

特徴相見積もりが起きやすい家族向け・長距離ほど効く

未実施だと比較検討されている高単価の案件を、競合に決められてしまう

リマーケティング広告とは、一度自社サイトを訪れたものの問い合わせに至らなかったユーザーに対して、別のWebサイトやサービスを利用しているときに再度広告を表示する手法です。比較検討中のユーザーをもう一度自社サイトへ呼び戻すことで、問い合わせの取りこぼしを防ぎます。

引越しは複数社から相見積もりを取るケースが多く、特に家族向けや長距離の引越しなど、単価が高い案件ほど比較検討されやすくなります。リマーケティングを実施しないと、せっかくサイトまで訪れたユーザーを、そのまま競合に取られてしまう可能性があります。

一方で、配信期間を長くしすぎないことも重要。引越しには予定日があるため、すでに他社で契約したユーザーに広告を表示し続けても効果は期待できません。問い合わせから引越し日までの平均的な期間を目安に、配信期間を設定しましょう。

「一度訪問したユーザーを逃さない」という役割に絞って活用することで、広告費を抑えながら成約率の向上につなげられます。

YouTube・SNSで指名検索を増やす

役割社名で検索される状態を作り、広告への依存度を下げる

特徴すぐに成果は出ない。数年かけて効いてくる長期施策

未実施だといつまでも広告費で毎回ゼロから集客し続けることになる

ここまで紹介した施策は、基本的に「地域名+引越し」などと検索する顕在層を獲得するためのものです。しかし、この経路だけでは、競合との価格競争や広告費の高騰から抜け出しにくくなります。

そこで取り組みたいのが、社名で検索される「指名検索」を増やすこと。社名を知ったユーザーから直接検索・問い合わせされるようになれば、検索広告などに毎回費用をかけて新規顧客を獲得する依存度を下げられます。

具体的には、YouTubeやSNSで作業風景やスタッフの対応、引越し事例などを継続的に発信する方法があります。地域を限定して動画広告を配信し、まず社名を知ってもらうのも有効です。

指名検索はすぐに成果が出る施策ではありません。月に数万円からでも継続して発信し、数年かけて「知っている業者」を増やしていく長期的な取り組みです。長く事業を続けるのであれば、繁忙期に得た利益の一部を、将来の自社集客をつくるために投資する考え方も重要です。

一括見積もりサイトとの付き合い方

役割自社集客が立ち上がるまでの、つなぎの受注経路にする

特徴登録するだけで問い合わせが届く。ただし価格競争になりやすい

未実施だと創業直後に売上がまったく立たない期間ができる

冒頭で触れたとおり、一括見積もりは1件が10社以上に配信されます。それでも、実績も認知もない立ち上げ期には貴重な受注経路です。

大事なのは、依存しない前提で使うことです。一括見積もり経由の現場で口コミを集め、その資産で自社集客を立ち上げていく。この順番であれば、手数料を払う意味があります。

StockSun認定パートナー 堀碩信

StockSun認定パートナー 堀 碩信

私がWebマーケティングを始めた原点は、大学在学中にアルバイトをしていた引越し会社のWeb集客でした。現場を見ていたので、単価の低い問い合わせばかり集めても意味がないことは肌で分かっていました。施策を増やすより、どの案件を取りにいくかを決めるほうが先です。次の章から、その具体的な決め方をお話しします。

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帰り便を取る広告設計

ここからが、引越し業ならではの利益の作り方です。ほとんどの事業者が手をつけていない領域でもあります。

トラックが「空気を運ぶ」という利益の穴

帰り便を取ることで空車回送が売上に変わる仕組みの図解

大阪の業者が、大阪から東京への引越しを受注したとします。荷物を届けたあと、そのトラックはどうなるでしょうか。

多くの場合、空のまま大阪へ帰ってきます。この帰り道は燃料費も人件費も高速代もかかっているのに、1円も生みません。トラックが空気を運んでいる状態です。

ここに東京から大阪への引越しを1件入れられれば、同じ移動で売上が2件分になります。片道分のコストがまるごと利益に変わるため、利益率が跳ね上がります。

着地側のエリアで広告を出す

問題は、大阪の業者が大阪でしか広告を出していないこと。配信エリアを大阪に絞っていれば、東京在住の人には届きません。

そこで、自社の拠点がない側、つまり東京で「大阪への引越し」の広告を出します。東京から東京への引越しを取っても帰り便は埋まりませんから、見出しを「東京から大阪への引越し」に固定するのがポイントです。

この広告は、ほとんどの会社が出していません。競合が少ないぶん、安く獲得できることも多い領域です。長距離を扱っているなら必須の設計だと考えています。

同じ動線の案件を増やす

もうひとつの効果が、運行が単純になることです。

大阪から新潟、大阪から名古屋、大阪から長崎とバラバラに受注すると、帰り便を組み合わせるのは現実的に不可能です。空車で走る距離がどんどん伸びていきます。

東京と大阪の往復に絞れば、同じ動線の案件が積み上がります。日程の調整もしやすくなり、「この日なら安くできます」という提案が可能になります。

どの区間を強化するかは、自社の受注実績を見て決めましょう。すでに件数の多い区間から着手するのが確実です。

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時期によってLPを変える

引越しの需要は年間を通じて一定ではなく、同じ繁忙期でも時期によってユーザーの状況やニーズが変わります。特に1月と3月では、引越しを検討し始めたばかりの人と、引越し日が迫って業者を急いで探している人が混在します。

そのため、年間を通じて同じLPを使い続けるのではなく、時期ごとの検索ユーザーに合わせて訴求内容を変えることが重要です。ここでは、引越しの時期ごとにどのようなLPを用意すべきかを解説します。

1〜2月|計画的に検討している層に向けた訴求

この時期に動いている人は、余裕を持って準備を進めています。転勤や進学が決まり、これから業者を選ぶ段階です。

こうした層に響くのは、丁寧さと段取りの良さです。引越しの手続きややることをまとめた資料を無料で配る、といった訴求が効きます。しっかり考えている人向けの内容を用意しましょう。

3月|「当日でも対応できる」が最も効く

3月後半になると、引越し業者を探すユーザーの状況が大きく変わります。直前まで業者が決まらず、「明日引越したい」「できるだけ早く対応してほしい」といった切迫した問い合わせが増えるためです。

この時期は、多くの業者で予約枠が埋まりやすく、「当日でも対応可能」「夜間でも対応できる」といった即時対応の訴求が強く響きます。また、緊急性の高い依頼は、通常より高い料金でも依頼先を決めるケースがあります。

1月と3月でLPを完全に作り分けるのが難しい場合でも、ファーストビューの見出しや訴求文だけは時期に合わせて変更しましょう。ページ全体を作り直さなくても、ユーザーの状況に合わせて訴求を変えるだけで、問い合わせにつながりやすくなります。

1〜2月と3月で訴求を変えるLP設計の図解

空き日程・空き時間を埋める割引を用意する

引越しの依頼は、午前中と土日に偏ります。夕方の枠と平日は、繁忙期でも空きが出やすい時間帯です。

ここを埋めるために、夕方割引や平日割引をあらかじめ用意しておきましょう。LPに「この日が空いています」と具体的に載せる方法もあります。

とくに埋めたい日程があるなら、広告文に「3月◯日は割引価格でご案内できます」と書くやり方も有効です。空いた枠を埋めるという目的が明確なぶん、値引きの根拠も説明しやすくなります。

StockSun認定パートナー 堀碩信

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繁忙期の広告は、仕込みのタイミングがすべて。3月25日の東京から大阪の枠を埋めたいなら、その日が近づいてから動いても遅すぎます。事前に埋めたい日程と区間を決めて、逆算して広告を組んでおく。この準備ができている会社とそうでない会社では、同じ予算でも結果がまったく変わります。

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どんな案件を狙うかを決める

繁忙期は問い合わせが増える一方、対応できる件数には限りがあります。だからこそ、すべての案件を同じように受けるのではなく、単価や利益率、受注しやすさを踏まえて狙う案件を決めることが重要です。ここでは、繁忙期に優先したい案件と、閑散期に回すべき案件を整理します。

長距離×家族×転勤がもっとも利益を残しやすい

単価の観点で見ると、狙うべきは「長距離かつ家族の引越し」です。荷物量が多く、移動距離も長いため、1件あたりの金額が大きくなります。

なかでも転勤に伴う引越しは狙い目。会社の都合で日程が決まっており、費用も会社負担になることが多いため、極端な値切り交渉が起きにくくなります。

ただし、家族の大型案件は大手に依頼が集まりやすい面もあります。単身の転勤に絞ってキャンペーンを組み、割引を用意するといった攻め方も現実的です。

繁忙期に学生の引越しで枠を埋めない

逆に、繁忙期に積極的に取りにいくべきでないのが学生の引越しです。

荷物量が少なく単価が低いうえ、価格に敏感な層でもあります。年間売上の7割が集中する時期の1枠を、そこに使ってよいのかという判断になります。

取ってはいけないという話ではありません。閑散期に回す、あるいは午後の空き枠に限定するといった形で、枠の使い方をコントロールしましょう。

案件の種類単価繁忙期の優先度備考
長距離×家族×転勤高い最優先日程が固定で値切り交渉が起きにくい
長距離×単身×転勤中〜高高い大手と競合しにくく取りやすい
短距離×家族中程度中程度地域密着の強みが出せる
短距離×学生低い低い閑散期や空き枠に回す

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※単価と優先度は支援経験にもとづく整理であり、実際の判断は自社の体制や商圏によって変わります。

引越し業者のオフライン集客方法3選

Web集客だけではリーチしにくい層にも、オフライン施策なら直接アプローチできます。ただし、やみくもに実施するのではなく、商圏やターゲットに合わせて使い分けることが重要。ここでは、引越し業者が取り組みやすく、Web施策と組み合わせることで相乗効果を期待できるオフライン集客方法を3つ紹介します。

チラシ・フライヤーの配布

引越しは、決まった地域で決まった時期に需要が発生します。学生が多い地域なら2月から3月、ファミリー層の多い新興住宅地なら転勤シーズンといった具合です。

配布エリアと時期を絞れば、いまも十分に機能します。逆に、広く薄く配ると費用だけがかさみます。

看板・車両ラッピング

作業車に社名と連絡先を大きく表示しておくと、商圏内を移動しているあいだずっと広告になります。引越し作業そのものが人目につくため、認知の獲得と相性がよい手段です。

社名で検索されるようになると、広告のクリック単価も下がりやすくなります。長期で効いてくる投資です。

不動産会社・管理会社との連携

引越しの前には、必ず物件の契約があります。つまり不動産会社は、引越し需要をもっとも早く把握できる立場です。

紹介の関係を作れれば、広告費をかけずに継続的な依頼が入ります。単価は自社集客より下がることもありますが、閑散期の売上を埋める柱になります

あわせて、退去時の不用品処分をセットで請けられると単価が上がります。回収業者と組んでおくと提案の幅も広がります。

▼合わせて読みたい
不用品回収業者の集客方法とおすすめのマーケティング会社

繁忙期に向けた準備スケジュール

引越し業者が繁忙期に向けて逆算する年間スケジュールの図解

ここまで紹介した施策を、いつから動かすべきか整理します。引越し業は繁忙期が明確なため、繁忙期から逆算して集客施策を準備しやすい業種です。

時期やること理由
9〜10月SEOのエリアページを作り始める/口コミを貯める順位がつくまで半年程度かかるため
11〜12月LPの準備/広告アカウントの設計/不動産会社への営業繁忙期に入ってからでは手が回らない
1〜2月計画的な層に向けた広告を配信/帰り便の区間を仕込むこの時期は余裕を持って検討する人が多い
3月当日対応の訴求に切り替え/空き枠を埋める直前で決めていない層が動くため
4〜8月次の繁忙期に向けたページ制作/閑散期の法人開拓現場が落ち着いていて手を動かせる

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この表で伝えたいのは、3月の売上は3月に決まるのではないということ。「秋の時点でどこまで仕込めているか」で、その年の結果がほぼ決まります。

とくにSEOは、着手から成果まで半年程度かかります。3月に間に合わせたいなら前年の秋には動き始めておきたいところです。

逆にいうと、閑散期は次の繁忙期に向けた準備期間として使えます。現場が落ち着いている時期にページを作り、口コミを整理し、広告の設計を見直しておきましょう。

引越し業者の集客を成功させるポイント

引越しの集客は、問い合わせを増やすだけでは十分ではありません。価格以外の選ばれる理由を明確にし、問い合わせ後の対応や受注率まで含めて改善することが重要です。ここでは、集客施策の効果を高め、獲得した問い合わせを受注につなげるために押さえておきたいポイントを解説します。

自社にしかない強みを打ち出す

引越しは差別化が難しいサービスです。だからこそ、価格以外で選ばれる理由を用意しておく必要があります。

不用品の処分まで請け負える、女性スタッフを指名できる、ピアノや大型家具の扱いに慣れているなど、実際にできることを具体的に書きましょう。「丁寧な対応」のような表現では伝わりません。

問い合わせから受注までの数字を記録する

広告の管理画面には、問い合わせ件数までしか出ません。その1件が3万円の単身引越しだったのか、30万円の家族の長距離だったのかは分からないままです。

問い合わせごとに、内容・受注の可否・受注金額を記録しましょう。これがあると、どのキャンペーンを伸ばすべきかがデータで決まります。

見積もりの返答スピードで受注率が変わる

繁忙期のユーザーは、1社の返事を待ってはくれません。同時に複数社へ問い合わせているケースがほとんどです。

そのため、返答が遅れるほど「すでに他社で決まっていた」という失注が増えます。広告費をかけて獲得した問い合わせが、返答の遅れだけで消えていきます

すぐに正確な金額が出せなくても構いません。まず受付の連絡を返し、いつまでに見積もりを提示できるかを伝えるだけで、待ってもらえる確率が上がります。

本格的に取り組むなら、荷物量と距離からおおよその金額を自動算出する仕組みを用意する方法もあります。費用はかかりますが、事前に予算を把握したい層まで取り込めるようになります。

実用性のある補償内容を用意する

家財を預ける以上、破損時にどうなるかは誰もが気にします。補償の範囲と上限を明記しておきましょう。

あわせて、公的な裏づけがあると信頼につながります。全日本トラック協会は2014年度に「引越事業者優良認定制度」を創設しており、認定事業者は引越安心マークを表示できます。

認定の要件には、標準引越運送約款の遵守、お客様相談窓口の設置と専任者の配置、全事業所への研修を受けた引越管理者の配置などが含まれます(出典:全日本トラック協会「引越事業者優良認定制度」)。取得しているなら必ず掲載しましょう。

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引越し業者の集客支援事例

引越し業者の集客支援事例:実施した3つの設計と広告費・売上の結果

ここでは、引越し業者への実際の支援事例を紹介します。

繁忙期に絞って広告を運用したケースでは、1月から3月まで毎月50万円、合計150万円の広告費を投じ、月350万円の売上につながりました。

ポイントは、単純に広告予算を増やしたことではありません。この記事で解説してきたように、「どこから集客するか」「どんな案件を取るか」「どう受注につなげるか」を設計したうえで広告を運用しました。

  • 帰り便を意識した配信エリアの設計
    発地側だけでなく、着地側のエリアにも広告を配信。帰り便の需要を獲得することで、空車で戻る区間を減らしました。

  • 時期に合わせたLPの出し分け
    1〜2月は計画的に引越しを検討するユーザー向け、3月は「当日対応」など緊急性の高いユーザー向けに訴求を切り替えました。

  • 狙う案件の絞り込み
    単価の低い案件に繁忙期の限られた枠を使わないよう、案件の種類に応じてキャンペーンを分け、狙う顧客を絞り込みました。

※支援先の一例です。成果は商圏・体制・時期によって変わります。

引越し業者の集客支援会社の選び方

自社での取り組みが難しい場合、支援会社に依頼する選択肢があります。ただ、どこに頼んでも同じというわけではありません。ここまで解説してきた設計を踏まえて、判断の軸を3つ挙げます。

StockSun認定パートナー 堀碩信

StockSun認定パートナー 堀 碩信

引越しの集客支援は、繁忙期をどう設計できるかがすべて。年間予算を12で割って毎月同じ額を使う運用では、この業種の構造を活かせません。依頼する前に、繁忙期と閑散期で打ち手を変える話ができるかを確かめてみてください。

繁忙期の設計を提案できるか

もっとも重要なのは、引越し業特有の繁忙期を前提に集客を設計できるかどうかです。年間売上の大部分が特定の時期に集中する業種で、年間を通じて同じ予算・同じ訴求で運用するだけでは、繁忙期の機会損失につながります。

判断するなら、「1月と3月で訴求を変えますか?」と聞いてみましょう。時期によってユーザーの状況が変わることを理解し、具体的な施策まで提案できる会社なら、引越し業の特性を踏まえた運用を期待できます。

帰り便まで踏み込めるか

引越し業では、行きの荷物を運んだあと、帰りのトラックが空車になることがあります。そこで、着地側のエリアでも集客し、帰り便の案件を獲得するという考え方が重要です。

単に自社の拠点周辺に広告を出すだけでなく、発地・着地の両方から配信エリアを設計する提案ができるかを確認しましょう。ここまで踏み込めるかどうかは、引越し業の利益構造を理解しているかを判断するポイントになります。

現場の受注データを共有できる関係か

広告管理画面で確認できるのは、基本的に問い合わせやコンバージョンなどの数字までです。その問い合わせが3万円の単身引越しなのか、30万円の家族・長距離引越しなのかは、現場の受注データを見なければ分かりません。

だからこそ、問い合わせ内容・受注の可否・受注金額などのデータを共有し、広告運用に反映できる体制が重要です。問い合わせ件数だけでなく、最終的な売上や利益まで見ようとする会社なら、より本質的な改善を期待できます。

引越し業者におすすめの集客支援会社3選

前章の基準を踏まえて、引越し業者の集客への支援を公式サイトで確認できる3社を紹介します。掲載内容は2026年8月時点で各社の公式サイトを確認したものです。

会社名費用感特徴こんな企業におすすめ
StockSun株式会社 要問い合わせ 広告・SEO・MEOそれぞれに専門のコンサルタントがつく 繁忙期の広告費が高騰して利益が残らない企業
株式会社ユニアド 請求金額の20% / 50万円以下は一律10万円 引越し業を含む運用事例を公式に公開 繁忙期だけ広告を強化したい企業
株式会社delta 最低予算10万円 / 手数料は広告費の20% 引越し業者向けのWeb集客支援を専門に掲げる 小さく始めてエリア設計から相談したい企業

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StockSun株式会社

StockSun

引越し業者の集客を、繁忙期の設計から相談できるのがStockSun株式会社です。各領域のトップクラスが集まる組織で、広告運用・SEO・MEOといった施策ごとに専門のコンサルタントがつきます。

強みは、エリアビジネスの支援経験を持つコンサルタントが在籍していること。この記事で解説してきた帰り便を意識した配信設計や、1月と3月で訴求を切り替えるLPの出し分けといった内容から相談できます。年間売上の7割が集中する時期にどう予算を寄せるかという、この業種特有の設計に対応できます。

一括見積もりへの依存から抜け出したい企業や、繁忙期の広告費が高騰して利益が残らない企業におすすめ。広告だけでなくSEOまで見据えて依頼先を選びたい場合にも向いています。

費用感要問い合わせ
対応範囲Web集客コンサルティング・Web広告運用・SEO対策・MEO対策・CRO/LPO
実績550社以上の支援実績。エリアビジネス専門のコンサルタントが在籍
所在地東京都新宿区西新宿3丁目8番3号 新都心丸善ビル7階
公式HPhttps://stock-sun.com/

株式会社ユニアド

株式会社ユニアド

引越し業者の集客を広告から立て直したい場合の選択肢が、株式会社ユニアドです。212業種の運用実績をもとに、業界ごとの勝ちパターンを当てはめて配信手法を決める進め方を掲げています。

公式サイトでは引越し業を含む運用事例を公開しています。引越しは需要が特定の時期に集中するため、時期に応じた予算の寄せ方や配信地域のチューニングが成果を左右します。リスティング広告に加えてLP制作にも対応できるため、時期によるLPの出し分けまで含めて相談できます。

広告費の合計が50万円以下の場合は運用費が一律10万円になるため、繁忙期だけ広告を強化したい企業でも費用が読みやすくなっています。すでに広告を回していて改善の打ち手を探している企業にもおすすめです。

費用感運用費は請求金額の20%(合計50万円以下の場合は一律10万円)/初期費用は原則無料
対応範囲リスティング広告(Google・Yahoo!・Microsoft)・SNS広告・YouTube動画広告・LP制作・インハウス支援
実績212業種の運用実績。引越し・不用品回収などの運用事例を公式サイトで公開
所在地東京都渋谷区恵比寿南3-1-1 いちご恵比寿グリーングラス6F
公式HPhttps://www.uniad.co.jp/

株式会社delta

株式会社delta

引越し業者向けのWeb集客支援を専門に掲げているのが株式会社deltaです。2021年設立のWEBコンサルティング会社で、「引越し×エリア名」でのビジネスプロフィール上位表示を軸としたMEO対策から、リスティング広告、SEOまでを一貫して扱っています。

特徴は、エリアビジネスの支援に絞っていること。商圏の切り方やサービス別のキャンペーン設計といった、この記事で扱ってきた論点から相談できます。ホームページ制作やコンテンツ制作、内部・外部対策まで対応範囲に含まれるため、サイトを持っていない段階からでも着手できます。

最低予算が10万円からと小さく始められる設計です。ただし1つのエリアにつき1社という方針を取っているため、すでに同じ商圏の同業を支援している場合は依頼できないことがあります。早めに空き状況を確認しておくことをおすすめします。

費用感最低予算10万円/広告費も最低10万円から/手数料は基本的に広告費の20%(規模により固定手数料も可)
対応範囲MEO対策・リスティング広告運用・SEO対策(HP制作からコンテンツ制作、内部・外部対策まで)・LP制作
所在地神奈川県横浜市港北区日吉2丁目
公式HPhttps://delta-web.co.jp/

引越し業者の集客に関するよくある質問

引越し業者の集客は何から始めればいいですか?

Googleビジネスプロフィールの整備と口コミの獲得から始めましょう。無料で着手できて、地域名の検索を拾う土台になります。そのうえで、繁忙期に向けてリスティング広告を準備するのが進めやすい順序です。

一括見積もりサイトは解約したほうがいいですか?

いきなり解約する必要はありません。実績も認知もない立ち上げ期には有効な経路です。ただし1件が10社以上に配信される構造上、価格競争からは抜けられません。一括見積もり経由の現場で口コミを集め、自社集客を立ち上げてから比重を下げていく進め方が現実的です。

閑散期の売上はどう作ればいいですか?

不動産会社や管理会社との連携が柱になります。退去や入居は年間を通じて発生するため、季節に左右されにくい経路です。あわせて、繁忙期に取りにいかない単価の低い案件を閑散期に回すという枠の使い分けも有効です。

繁忙期は値上げしてもいいのでしょうか?

大手も繁忙期には価格を上げます。枠が埋まるため、安く受ける理由がないからです。中小業者が狙いたいのは、大手の少し下の価格帯です。最安を目指すと激安業者と同じ土俵になり、利益が残りません。

帰り便の広告は本当に効果がありますか?

長距離を扱っているなら効果が大きい設計です。空車で戻る区間が売上に変われば、片道分のコストがそのまま利益になります。しかも着地側で広告を出している業者はほとんどいないため、競合が少なく獲得単価も抑えられます。

SEOと広告はどちらを優先すべきですか?

すぐに問い合わせが必要なら広告、中長期の資産を作るならSEOです。ただしSEOは成果まで半年程度かかるため、3月の繁忙期に間に合わせたいなら前年の秋には着手しておきたいところです。エリアページの作り方は専用の記事で解説しています。

広告の予算はどれくらい必要ですか?

商圏の広さと狙う案件によって変わるため、一律の目安はありません。ただ、繁忙期に集中投下するという考え方は共通です。年間予算を12で割って毎月同じ額を使うより、需要が集中する時期に寄せたほうが同じ費用でも成果が出ます。

StockSun認定パートナー 堀碩信

StockSun認定パートナー 堀 碩信

引越しの集客は、動き出すタイミングで結果がほぼ決まります。3月の売上を作りたいなら、動くのは前年の秋から冬。繁忙期に入ってから慌てても、その年には間に合いません。逆にいま閑散期なら、次の繁忙期に向けて仕込める絶好の時期です。何から手をつけるべきか、まずはご相談ください。

まとめ|引越し業者の集客は繁忙期の設計で決まる

引越し業者の集客がうまくいないとき、原因は施策の数ではありません。年間売上の7割が集中する繁忙期に、限られた枠へどの案件を入れるかを決められていないことが大きな要因です。

まず着手したいのは、Googleビジネスプロフィールの整備と口コミの獲得。無料で始められ、地域名検索からの集客を支える土台になります。そのうえで、繁忙期に向けて広告を準備しましょう。

さらに、帰り便の着地側でも広告を出し、空車で戻っていた区間を売上につなげることも有効です。発地・着地の両方から集客を設計しましょう。

また、1月と3月ではユーザーの状況が異なるため、時期に応じて訴求を変えることも重要です。まずはファーストビューから見直してみてください。

どの区間を強化し、どの案件に繁忙期の枠を使うべきかは、自社の受注データを踏まえて判断する必要があります。StockSunでは、現状分析から施策の優先順位づけ、実行まで一貫して支援しています。引越し業の集客に課題を感じている方は、ぜひご相談ください。

依頼先を決めてから着手するまでの進め方は、Webマーケティング支援のサービスページで支援実績とあわせて掲載しています。

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